-第19話-【未来の君へ〜負の連鎖〜】
「こたろーーーーーーーーッ!!!!!!」
返事はない。だが、今の俺に出来ることは小太郎の名前を呼ぶことだけだ。必死になって叫ぶ。もしかしたらもう見つからないんじゃないか…。そんな嫌な予感が俺を襲う。この階は静まり返っていた。窓の外では銃声が絶え間なく響いている。保護施設は夜になっても照明がつきっぱなしになっている…が、次の瞬間
『バチン!』
という音とともに、クゥーン、と電気が落ちていくのがわかるほどの音がして、照明が消えた。おいおい、嘘だろ。余計探しにくくなるじゃないか。というか、なんで電気落ちたんだ。
『保護施設火災、一気に延焼範囲広がってます!』
無線に叫ばれた。まさか、電気が落ちた隙に放火してんのか。まあ、ここまで燃えてくれば消化設備が作動するだろう。と思ったのだが…
『おい!なんでスプリンクラー作動してねーんだよ!』
え?保安設備作動しないんだよ!その疑問を打ち消すように絶望的な宣言がなされた。
『保安設備室確認したところ、装置が壊されてます!多分1回占領られた時にやられました。』
「畜生!ふざけやがって!」
思わず叫んでしまった。そしてさらに追い打ちをかけるように隊長から直通の無線が入った。
『Dー01分隊に通達。駒井祐樹隊員の容態だが…』
嫌な予感がした。
『先程病院から通知が来た。駒井祐樹隊員は重傷だそうだ。後で全体に通達するが、先に連絡しとく。』
「…。ありがとうございます。」
『ただ、気をつけろ。友人の仇を、とか言うなよ。心が落ち着かないとミスをする。気をつけてやれ。小太郎が見つかったらすぐに地下に行けよ。』
コマ…。畜生!絶対に許さねぇ。全員殺してやる。体調の言う通り気持ちは高ぶっていたが何故か頭は冷静だった。そうだ。この際だから、あれを聞いてしまおう。
「隊長、一ついいですか。」
『ん、なんだ。』
「逃げろ逃げろって言ってますけど、なんで戦わないんですか。戦わないとここ占領られますよね。」
『あー、その事か。これはまだ他の奴には言わないでほしいんだが…』
「はい、分かりました。言いません。」
『ならいい。実はな、東京第八中学校、及び学校防衛隊本部基地にはな、万が一本部を占領されても切り抜ける…まあ、そんなものがあんだよ。』
そして、隊長は学校と本部基地の秘密を語り始めた。
次回、「-第20話-【未来の君へ〜スイッチ〜】」




