-第15話-【未来の君へ〜始まりの絶望〜】
『こちら司令、保護施設側の児童を避難させてください。向かう班はこちらまで。送レ』
あ、小太郎!!
「Dー01分隊、保護施設側5階に向かいます。送レ」
『了解。他の班からはまだいません。何かあればこちらへ。オワリ』
「学校側3階お願いします!小太郎がまだ部屋にいないんです!」
「了解だ!行け!」
行くぞ!待ってろ小太郎!
後ろで
「Follow ready!」
と言われた。
「OK!」
そう叫び返す。
「ゴー!」
2人で走る。地下通路口前で姿勢を低くしスライディングする。キィーッと音がして止まる。俺達は中に走り込んで行く。
中を進むとカタカタと靴の音がした。ストップの指示を出し、銃を構える…。敵だ。モードを静音にして、安全装置を解除し、敵に向ける。ピシュッ、と音がして敵が倒れる。オドオドしているもう一人も仕留めた。
「こちらDー01分隊。地下通路内にて襲撃者を確認。至急通用口をロックしてください。送レ」
『こちら司令、了解した。』
その後、共通無線に
『司令より通達。地下通路をロックした。入る時はICチップをかざして下さい。』
と入る。よし。
着いた。でかでかと建物がそびえ立っている。
「Dー01分隊現着しました。誘導に入ります。」
『本部了解しました。』
小太郎、どこだ。
【502】号室に向かい、ノックする。鍵は開いている。ガチャ、と音がしてドアを開ける。
「いない。どこだ小太郎。」
きっと、どこかで生きてる。そう信じて部屋に向かおうとしたその時、
『Cー32分隊より報告、保護施設側1階玄関より出火を確認!避難誘導急いでください!』
嘘…だろ。そんな…。そんな時、あれの存在を思い出した。
「これなら…。」
希望はただ一つ。一か八か。
「コマ、覚悟はいいか?」
「なかったらここにいないよ。」
やっぱり仲間だ。
「作戦は…」
次回「-第16話-【未来の君へ〜蜘蛛の糸〜】」
お楽しみに!




