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緑の地獄の水路学

七日間。


それが、破壊された中央高原とアマゾン盆地の間の移行地帯――「死のエコトーン」を横断するのにかかった時間だ。


かつては即興工学の誇りだった装甲トラックは、今や噛み砕かれたイワシの缶詰のようだった。穴だらけの未舗装路を一メートル進むたびにサスペンションが悲鳴を上げる。エアコンは三日目に死亡し、開けた窓から入ってくる熱く湿った息吹に取って代わられていた。


「ゾンビが恋しいよ」


ヴァレリアが油まみれの腕で額の汗を拭いながらぼやいた。


「ゾンビは遅くて予測可能だ。スズメくらいの大きさがある吸血蚊モスキートはそうじゃない」


「掻くなよ」


俺は後部座席で腫れ上がったルナの腕を見て警告した。


「奴らの唾液には軽度の壊死性酵素が含まれてる。掻くと毒素が広がって皮膚が落ちるぞ」


「最高ですね」


ルナは巨大なバナナの葉で自分を扇ぎながら溜息をついた。


「皮膚は落ちるし、世界は終わるし、私たちはGPSなしでジャングルの真ん中をドライブ中。アーサーさん、私たち迷子ですか?」


俺は地平線を見た。


俺たちの金属の羅針盤である送電鉄塔はまだそこにあったが、今では鋼鉄を絞め殺す緑の筋肉のような太いつたに覆われている。


前方、空は青くなかった。水蒸気で飽和し、白く霞んでいる。そして絶え間ない音――地面を振動させる低い轟音が聞こえる。


「迷子じゃない」


俺は指差した。


へりに着いたんだ。川だ」


道が急カーブを描き、丘を迂回した。


そして、視界が開けた。


ただの川ではなかった。泥色の、暴力的で荒れ狂う、数キロの幅を持つ海だ。


トカンティンス川。あるいは大陸中の魔法汚水を吸収した後の成れの果てだ。


そこにあるはずだった橋――巨大なコンクリート構造物――は、真ん中で折れていた。中央スパンは崩落し、残った橋脚の残骸の上には、巨大なおそらくハーピーだの巣が危なっかしくバランスを取っていた。


ヴァレリアが泥だらけの岸辺でトラックを止めた。


「終点だよ、ボス。トラックは泳げない。それにあの急流じゃ、大西洋に着く頃にはあたしたちは挽肉ミンチだ」


俺は車を降りた。ブーツが熱い泥に沈む。臭いは圧倒的だった。腐った魚、発酵した植物、そして生のマナ。


エネルギー節約のために冬眠していた俺の中の寄生体が、衝撃を受けたように目覚めた。


【 生物多様性警報:レベル・オメガ 】

【 水中生命密度:通常比500%超過 】


「水が生きてる」


俺は呟いた。


「『お魚さん』的な意味で?」


グリッスルが包丁を持って降りてきた。


「『肉食性の原始スープ』的な意味でだ」


俺は石を拾って水に投げた。


石が水面に触れる前に、金属の鱗とのこぎりのような歯を持つ魚が飛び出し、空中で石を飲み込んで再び潜った。


「《装甲ピラニア》だ」


俺は識別した。


「鉱石を食う奴らだ。トラックのシャシーがどうなるか想像してみろ」


「じゃあどうやって渡るんですか?」


ルナが腕を組んだ。


「イカダでも作ります?」


「いいや。ヒッチハイクする」


俺は川の中央を指差した。


霧の中から、巨大な浮遊構造物が岸に近づいてきていた。


船ではない。《水上スラム(ファヴェーラ)》だ。


数十の平底船、いかだ、古船の船体が鎖と蔦で互いに繋ぎ合わされ、移動式の人工島を形成している。煙突が色とりどりの煙を吐いている。菜園があり、鶏小屋があり、コンテナの上にバスの車体を載せた見張り塔まであった。


メイン構造物の船首には、アナコンダの皮で作られた旗がはためいている。シンボルは『頭蓋骨を貫く釣り針』。


「《霧の川民ヒベイリーニョス》だ」


俺は説明した。


「水上の遊牧民さ。彼らが渡河とかを支配している。そして彼らは、陸地のよそ者を嫌っている」


「島」は岸から五十メートルのところで停止した。機械式の跳ね橋が轟音と共に下ろされたが、こちらまでは届かない。


橋の先端に人影が現れた。


背が低くがっしりとした女性で、肌は日焼けして革のようになっており、顔には青く光るタトゥーが入っている。木のパイプをふかし、電気を帯びたハープーン(銛)を持っていた。


「ジュレマ船長の泥に足を踏み入れるのはどこのどいつだい?」


彼女の声はしゃがれており、魔法で増幅されて岸まで届いた。


「ソヴレニティなら回れ右しな。うちのワニたちはもう飯を食ったよ」


「ソヴレニティじゃない!」


俺は叫び返した。


「ブラジリアからの難民だ! 金属と薬、それに改造トラックを持ってる!」


ジュレマが笑い、緑色の煙を吐き出した。


「難民は病気を持ち込む。金属なら沈没船からいくらでも採れる。お前らのトラックなんぞ水の上じゃ役立たずだ。ウナギを放す前に失せな」


彼女は背を向け始めた。


「アーサー!」


ヴァレリアが鋭く言った。


「何とかしてよ!」


状況を分析する。金は無価値。陸の技術も無価値。


ジャングルで価値があるものは?


健康だ。


強化視覚を起動し、ジュレマの後ろから覗き見ている乗組員たちに焦点を合わせる。


彼らは強そうに見えるが、何かがおかしい。動きが遅い。目に黄色いシミがある。何人かは緑色の粘液を咳き込んでいる。


「船長!」


俺は叫んだ。


「あんたのクルー、病気だろ!」


ジュレマが止まった。ゆっくりと振り返る。危険な目つきだ。


「何だと?」


「《カエル真菌トード・ファンガス》の胞子だ!」


俺は遠隔診断を下した。


「最近、南部の沼地の近くで漁をしたな? 菌は魚のエラから入り込み、食べた者を汚染する。高熱、失明、そして三週間で肺がキノコ畑になるぞ」


乗組員の間にざわめきが走った。図星だ。


「俺は医者だ!」


俺は両手を上げた。


「リュックに《濃縮錬金殺菌剤》が入ってる。一時間であんたの船を治療できるぞ。交換条件として、俺たちを北岸へ渡せ」


ジュレマは部下たちを見、次に俺を見た。彼女は川に唾を吐いた。唾が落ちた場所の水が沸騰した。


「もし嘘だったらな、医者……お前を生きたまま釣り餌にしてやる。橋を下ろせ!」


跳ね橋が完全に降り、泥を押し潰した。


ヴァレリアがトラックを発進させ、俺たちは慎重にランプを登り、メインの平底船の錆びた鋼鉄のデッキに駐車した。


降りるやいなや、骨の三叉槍トライデントやフィッシング・ライフルで武装した男女に囲まれた。


ジュレマが塔から降りてきた。近くで見ると、さらに威圧感がある。顔のタトゥーが流水のように動いていた。


「治療薬を見せな」


彼女はタコだらけの手を差し出して要求した。


俺は青い粉末(硫酸銅と精製マナの混合物)が入った瓶を取り出した。


「これをメインの貯水タンクに混ぜろ。それと一週間は魚の肝臓を食うな」


ジュレマは粉の臭いを嗅いだ。彼女は部下に頷き、部下は走ってテストしに行った。


「その間に渡るよ」


彼女はクルーに叫んだ。


「係留を解け! マナ・エンジン始動! 北へ向かう!」


浮き島が動き出し、強力な急流に抗って進み始めた。


俺は縁へ行き、黒い水を見つめた。


「なんでそんなに急ぐんだ、船長?」


「川がナーバスになってるからさ、ドクター」


ジュレマは南を見た。ブラジリアの煙が遠くの空を汚している。


「数日前に見たあの閃光……あれが水を変えちまった。深淵の獣たちが上がってきてる。奴ら、怯えてるんだよ」


「何に怯えてるんだ?」


彼女が答える前に、船のデッキが激しく揺れた。


法螺貝ホラガイでできたサイレンが鳴り響く。


「右舷に敵襲!」


見張りが叫んだ。


俺はサイドへ走った。


水が泡立っている。ピラニアじゃない。


巨大な何かが浮上してくる。


泥、藻、そして動物の死骸の骨でできた触手が水面を突き破った。


「《ヘドロのヒドラ(スライム・ハイドラ)》だ!」


ジュレマがハープーンを構えて叫んだ。


「クラスA! エンジンを守りな!」


獣が現れた。頭は一つではない。五つあり、それぞれが川の生物のグロテスクな戯画カリカチュアのような形をしていた。ワニの頭、カメの頭、イルカの頭……すべてがネクロマンシーで動く半固形の泥でできている。


それが咆哮し、デッキに酸を撒き散らした。


頭の一つ(ワニ型)が小型の平底船の側面を噛み砕き、木材と金属を発泡スチロールのように引き裂いた。


「ヴァレリア! トラックのハープーン砲だ!」


俺は叫んだ。


「グリッスル、前線を支えろ! ルナ、スタンさせろ!」


「どきな、よそ者!」


ジュレマが俺たちを押しのけようとした。


「これは船乗りの戦いだ!」


「ダメだ、船長!」


俺は彼女のハープーンを掴んだ。


「奴の体を見ろ! 肉じゃない! ポリマー状の汚泥だ! 穴を開けても再生するだけだ!」


「じゃあ泥をどうやって殺すんだい!?」


「殺すんじゃない。乾かすんだ」


俺は船のエンジンを見た。エンチャントされた木材を燃やす開放型炉だ。


「熱が必要だ!」


俺はトラックへ走った。


「ヴァレリア、予備燃料タンクだ! 巡礼者が作ったニトログリセリン混合のやつ!」


「船を爆破する気かい!?」


「ファミリーサイズの火炎瓶を作るんだよ!」


ヴァレリアがガロン缶を投げて寄越した。


グリッスルがヒドラの頭の一つを素手で抑え込んでいた。オークの筋肉が圧力できしむ。


「ドクター! 急いで! こいつ下水の息を吐くよ!」


ルナが縁へ走った。


「こっちよ、ブサイクな泥溜まり!」


彼女は高周波の音波金切り声を放った。


ヒドラの泥が振動し、一瞬だけ結合力を失う。頭がぐらついた。


チャンスだ。


俺はブーツの推進装置を起動した(調子は悪いが、跳躍一回分なら持つ)。


ヒドラの中央ボディへと跳ぶ。


ガロン缶の蓋を開け、即席の信管(俺自身の燃えるネクタイだ)を突っ込む。


「塵は塵に、泥はレンガに(Dust to dust, mud to brick)」


俺は呟き、渦巻く泥の中央質量に缶を投げ込んだ。


爆発が起きた瞬間、寄生体が俺の体をシールドで覆う。


ドッカーン!


ただの火ではない。強烈な化学熱だ。


ヒドラの泥が瞬時に沸騰した。水分が蒸発する。汚泥が固化する。


数秒のうちに、柔軟な怪物は、焼かれた粘土と熱いレンガでできたグロテスクな彫像へと変わった。


重くなりすぎた「彫像」は自重でひび割れ、川へと崩れ落ち、巨大な石のように沈んでいった。


俺はデッキに落ち、ズボンの火を消すために転がった。


静寂が戻り、怪物が落ちた場所で水が沸騰するシューという音だけが聞こえる。


川民のクルーが俺を見た。そして沈んでいく彫像を見た。


ジュレマ船長が歩み寄ってきた。焦げてはいたが、笑っていた。


彼女は俺の背中を叩いた。肩甲骨が外れそうな威力だ。


「料理上手だねえ、ドクター!」


彼女は笑った。


「気に入ったよ。北はお前さんを生きたまま食おうとするだろうが、少なくとも胸焼けくらいはさせてやれそうだ」


彼女は前方を指差した。


北岸が近づいていた。


そしてその向こうに、雲に届く深緑の壁のように聳え立つ、アマゾンの熱帯雨林があった。


公園には見えなかった。要塞だった。木々は数百メートルの高さがある。昼間だというのに、蔦が生物発光で輝いている。


そしてそこから漂ってくるマナの感覚はあまりに濃密で、空気というよりシロップのようだった。


「緑の地獄へようこそ」


ジュレマが言った。


「世界の終わりの治療法が隠されている場所か……あるいは、あたしたちがただ土の肥やしになる場所かだ」


ヴァレリアのトラックがランプを降り、大地を踏んだ。


俺はアマゾンの土を踏みしめた。


寄生体が深く息を吸った(比喩的に)。


【 環境:敵対性最大 】

【 進化の可能性:無限 】


「入るぞ」


俺はリュックを背負い直して言った。


「殺すべき神がいる。そしてどうやら、そいつの庭を見つけたみたいだ」



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