1始まり
これはただの一般人である亮太が無縁の戦いに巻き込まれ、成長していく意味の分からない物語である。
パッと目が覚めた。ふと時計を見たとたん、亮太は唖然とした。
時計の短針はすでに8時を回っており、学校に間に合うかどうかの瀬戸際の時間である。
「えっもう8時!?」
目覚ましを昨日はつけたはずなのにおかしいと思いながら、バッと飛び起き、身支度をいそいでこなし、
朝ごはん抜きで家を出た。
学校までは歩いて約10分。走ればぎりぎり間に合うはずだ。
走れ 亮太!!
走り始めて3分、学校が見えてきた・
学校の門の前には大勢の生徒たちが集まっている。その中心にいるのは…
学校一の人気者でありお調子者である、須々木純正。
いつもなら突撃しているが、まあ今回は遅刻する危険性があるのでスルーしよう。
「俺っていけてるー」
謎な言葉を連発しているが無視して横を突っ切った。
なんとか間に合った。
「つ、ついたー」
「何言ってるんだ」
背後には担任である大峪浩二がいた。
「昨日さぼった間抜けが何を言ってるんだ」
「え?」
急いで日付を確認してみると一日気づかないうちに時が進んでいたのだ。
「言い訳するチャンスを与えよう、言ってみろ」
「…」
どうすればいいか。思い浮かんだプランは3つ。
一つ目は一日寝てましたという。嘘だと見抜かれる確率が高いのでやめておくことにしよう。
二つ目は休みだと勘違いしたという。これがもし仮に本当だったとしても怒られそうなのでやめておこう。
三つ目は人助けをしていたという。言い訳のテンプレートではあるが、三つのなかでは一番よさそうだ。
これにしよう。
「ひ、人助けをしていたんです。人が倒れてて。」
さあ、通じるか?うん多分無理。
「そうか、では証拠を述べてくれ」
「ご説明いたしましょう。まず、昨日は計画通りに起きて、家を出ました。そして数分後倒れている人を見つけました。その後、私はその人を助けるために最大限の努力をしてまいりました。以上でございます」
「なるほど、そうだったのか」
!?。先生が納得した!。これは、
亮太の勝ちだ!!!。
「ところで、それが本当だとして、このラインはなにかな?」
大峪は須々木との昨日のやり取りの写真をだした。そこにはゲーム24時間チャレンジしますと書かれていた。
「!?」
「どこでそのやりとりの写真を入手したんだ?」
亮太は困惑していた。がすぐに理解した。須々木が裏切ったのだと。
「あのやろう…」
大峪は言った。
「さぼったことを認めるか?」
「はい、認めます。申し訳ございませんでした。もう次からしません。」
まあ誠実に謝ったふりをすれば罰は軽くなるだろう。
「そうか、廊下に張り付けてやるよ」
「!!」
廊下に立たせるだけではなく、張り付けるだと!?。そんなものは予想していなかった。
「なんだそれは!?」
「やってみればわかる」
「貼り付けられたー。どうしよう」
言葉だけの冗談だと思っていたら、本当に貼り付けやがった。
いつはがしてくれるのだろうか…。
亮太の学生生活は続く。
「久しぶりだな、アオイ」
暗い中、ムギが言った。
「やあ。ムギ、久しぶりだ」
「誰の命令で私の元にきた?」
「さあな」
二人からは不穏な空気が漂っていた。
本日の豆知識
ゴールデンウィークは宣伝用語である。