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教室の中は、はずかしさ と なごりおしさ で満たされている。

作者: RERITO
掲載日:2024/01/10

卒業式もう過ぎちゃったかな?w


やり残したことは、ありませんか?


やり残したことがあったら、こんなことをしてみたら面白いかもしれませんよ?

 物語のような青春に憧れた。



 どこかで、誰かに出会う度に少しだけソワソワした気持ちになりながら、ひそかに恋の予感にときめかせた。



 多分、私は思いえがいたような人生を送るんだって...

 ふと、振り向くと...おだやかな表情をした理想の彼氏が、どこかへと連れて行ってくれる。


 悪者になった気持ちで、でも...そのドキドキがたまらくて...

 きっと、街が見渡せる丘の上で呟くのだ。


 ねぇ...私たちって、どういう関係なんだろうね。って....






「そんな恋がしたかったなぁ」




 ある教室の、そばで窓の外を見ながらポツリと呟いた。

 ファイトーッという間の抜けたような女子テニス部の声が、聞こえる。


 少しだけ、風を浴びたかった。


 そんな気持ちで、開けた窓からは青春時代を謳歌する若者たちの声が聞こえた。






 手元には、一冊のノートが開かれている。涼しい風が吹き抜けて、パラパラとページをめくっていく。


 そこには、私の妄想(ゆめ)が詰まっている。





「んーっ!!あぁ、なんか、めんどくさくなってきちゃった。」



 パタリとノートを閉じて、ゆっくりと黒板に向かう。


 床をコツコツという歩む音、カチカチという古びた時計の音、そして、どこかの教室から響く生徒の笑い声。


 人一倍大きな音を立てて、教壇に上がる。


 すべるように、チョーク置きの縁を人差し指でなぞり、そっとチョークを手に取り言葉を描く。



 カツカツ、、、カツカツ、、、、



「こ、こ、で....私は、生きている。っと」



 黒板の真ん中、小さな文字で(つづ)った言葉が妙に心に響く。

 少しだけ、ほんの少しだけ恥ずかしくなってきて、黒板でその文字を大きくシャッシャッと消す。



「...........誰も、見てないよね。」



 ちらっと、教室の開かれた扉の外を眺めて...ふぅ...と、一息つく。

 それと、同時にちょっと残念な気もした。





 教壇から降りて、(かばん)の中に手を突っ込む。



「えぇと...どうしようかな。あぁ...あったあった。」



 中から、スマホを取り出して、カチッと電源をつける。

 L〇NEで友達に電話をかけて、椅子に腰をかける。



 〈どうしたの?なんかあった?〉


「ん?なんか...寂しいなぁ...って思って」


 〈なにw急にw〉


「私って、もう...ここには、いられないんだよね。」


 〈......あぁ.....黄昏(たそがれ)てんのねwあんた〉


「なっ、黄昏れてないし...別に」


 〈ふーん、まぁ....あれじゃない?最後にできる限りのことしてみればいいんじゃない?〉


「んーw実は、もう全部やった。」


 〈じゃあ、あとはすることないんじゃないの?〉


「それはさぁ...んー、なんだろ....あるかもしれないじゃん?色々」


 〈.....なんか用ないんだったら、切るよ?バイトあるし〉


「えぇ...もう、分かった。ありがとね。」


 〈ん、精々(せいぜい)最後の時を楽しみなwじゃ、またね。〉



 ブツっと、電話が途切れる。......静寂が、数秒間続いて、パタリッとスマホを裏返す。





「んー....」



 再び教壇に、歩む。

 あと、なにか...あったかなぁ...やり残したこと



「あぁ...先生みたいなこととか?」


 そんなことを、呟きながら教卓の前に立つ。

 教卓を少し手で(さす)りながら、教室の中を見渡す。



「起立っ!!気おつけっ!!礼」


 そんな言葉が、幻聴のように聞こえてくるような気がする。


「よろしくお願いします。」



 ボソリと呟いた。

 直後に、ガンッと教卓に頭突きする。頭をもたれて、プルプルと体が小刻みに揺れる。



「ッタァ....痛い...痛い.....イタイよ。恥ずかしすぎるってぇ.....」



 口角を少しだけ、ニヤつかせながら小声で呟く。

 もう....あぁ....もう.....



「違うよね。違う....やっぱり、違う。」



 また、教壇から降りて、机に座る。

 あぁ...やっぱり、恥ずかしいからやめにしようかなぁ....





「んー...どうしよ.....」



 次になにをしようか。色々考えていたら、バタリと隣の先生たちがいる部屋の扉が開く。



「そろそろ、下校の時間ですよ。」


「あ、先生。丁度いいところにっ!!」


「え?なんですか?」


「今...やり残したこととか、色々考えてるんです。」


「え、うーんwここで、できることって、あんまりないんじゃない?ここは、あなたの教室じゃないわよ?自分の教室の方が、色々できそうなイメージあるけど」


「それは...ほら、同級生がいますし...それに、この教室でしかできないこともあるかもしれないじゃないですかっ!心残りは、なるべくなしでっ!!終わらせたいんですっ」


「あぁ...まぁ、分からなくもないけどねぇ....」



「だから先生!!」


「なんですか?」


「手伝ってくださいw」


「え、えぇ....w」



 私は、先生の手を取って、強引に隣の椅子に座らせる。

 先生がいるなら、もっとできることあるかもしれないし...



「それで...私は、なにをさせられるんでしょう?」


「時間ないんですから...えーと、えーと...もうっ!!これをやりましょうっ!!」


「これ、は...なにが書いてあるノートですか?」



 私は、自分の妄想(ゆめ)が詰まったノートを、先生に渡す。


 んーwとか、なんとかいいながら、パラパラと紙を(めく)っていく。ブツブツと、まさかこの男の子役を私にやらせようとしてるんじゃないでしょうね。とか...少し聞こえた。


 最後のページをパタリと閉じて、プルプルと共感性羞恥心で少しの間(もだ)えると、はぁっとため息をついて私を見つめた。



「....先生?」


「.....さっ!!家に帰る時間ですよっ!!」


「先生ぃい!!やってくれるんじゃないんですかぁ?」


「私は、色々忙しいんですっ!!ほら、帰るよ」


「先生のけちぃ!!」


「なんとでも言ってくださいな。」



 私は、恨みたっぷりと含んだ声で、必死に先生に訴えかけた。だけど、そのまま、教員部屋に戻ってしまった。

 普通に断られてしまった…私の妄想(ゆめ)を最後まで見たくせに…ズルい。



「あぁ...もう、先生なんか嫌いだぁ」



 隣の部屋へと響くように大きな声でいう。

 タイミング悪く、チャイムが鳴る。




 ────キーンッコーンッカーンコーンッ────




「あぁ...もう時間なんだ。」




 いつものように、それでいていつもとは違う軽い荷物をササッと中にしまって、肩に背負う。



「先生、鍵はぁ?」


「先生は、鍵じゃありません。うんw大丈夫だよ。そのままにしておいて」


「はーい。鍵先生」



 諦めるのを待っていたのか。やけに扉に近い場所から声が聞こえたような気がしたけど....気のせいかw


 ちらっと照明を消した方がいいか一瞬考えた。

 まぁいっかwどうせ鍵閉めなくてもいいわけだし…


 そんなこんなで、気づけば廊下と教室の境界に辿りついてしまった。

 教室の外へと足を出そうとする。



「..........」



 あとちょっとが、踏み出せない。思い出が、いくつも(よみがえ)ってきて...もう、なにもかもが愛おしく感じる。



「どうしたの?」


「う、うおっ!?び、びっくりしたぁ」



 いつの間にか、背後にいた先生に驚く。



「うおっwって、もう、帰りの時間だからね?」


「笑わないでくださいw分かってますよ。帰ります。帰りますぅ。」


 自分でも、変な声が出たなwと少しツボにハマりながら、先生を(とが)める。






「...よしっ」


 やっぱりこの一歩を踏み出すには、もう一つの勇気が必要で…

 その言葉は一つしかないって分かってるから。

 歩み出そうとしていた足を、先生の方へと向けた。



「先生っ!!さようなら」


「はい。さようなら」


 別に涙なんてでない。ただ、名残惜しいだけだ。

 くるりっと、スカートが揺れて、廊下に見る。





 そうして、私は一歩を踏み出した。

 ブワリと吹き抜ける風が、涼しかった。

どこかの教室でまるで...家のような感じだけど、それでいてどこか違った雰囲気を感じて終わる日常の風景...!



「よろしくお願いします。」


って、先生になりきって言ったりしたら...さぞ、悶絶ものでしょうw



序盤の妄想は、高校生にしてはちょっと早すぎた妄想ですねw俺は読み返してから、それは恋じゃねぇよっ!!結婚とか..そういうやつだろ!?!ってツッコミました。



所詮、一人遊びですがwこれもまた一種の青春ではないでしょうか?


ご視聴ありがとうございました。


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