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10ゴールドの聖剣  作者: 喜助伊洋
8/20

ハイスペック聖剣 前編 (剣の外観説明)

今回は前後編に分かれています

「親父! これはどういうことだよ!!」


 客足途絶えるお昼ごろ、剣が吊るされている棚から飛び降りて抗議してきた。

 別段、珍しいことでもないので頬杖付きながら答える。


「どうした、何か不満でもあるのか?」

「不満大有りだよ! なんだよ新しい自分の説明書きは!? 断固抗議する!!」


 説明書き?

 そういや、今朝新しい説明書きに変えたんだっけか。

 コイツからは見えない位置になるから、昼前に来た客が読んで確認したのを聞いたんだろう。

 自分も剣のところに向かい、一緒に説明書きを確認する。


「どれどれ、『駆け出しさんにもおススメの、お手軽な剣です。喋ることで戦闘中のアドバイスも行います』・・・・・・戦闘中のアドバイスなんかできないぞ、ってことか?」

「ちげぇよ! アドバイスくらい俺にも、・・・・・・・たぶん、できるんじゃ、ないかな?」


 まだ売れたことがないから実戦経験とかもないから、アドバイスができるは誇大広告だったかもしれない。


「わかった。『寂しい時は話しかけてくれます』に変更しよう」

「おう、ありがとな、親父。ってそうじゃないんだよ!!」


 剣としての実力はできたばかりと変わらないのに、ノリツッコミとか変なことばっかり覚えていくな。


「なんだよ、どこが不満なんだよ?」

「前半だよ! なにが『駆け出しさんにもおススメの、お手軽な剣です』だよ。自分はもっとハイスペックな聖けゲフンゲフン、剣だっての!!」

「あー、つまりもっと自分のすごさをアピールした内容にしろと?」

「そう! 自分のスペックの高さを存分にアピールしてほしいんだ!!」


 ハイスペックねぇ、アピールねぇ


「まったく、親父はもっと自分を大切にしても損はしないはずなんだよ」

「ほう、その理由は?」

「まずはこの自分の美しさ! これだけでも客の注目を集めることが出来ると自負してるぜ」


 確かに、認めるのは悔しいがコイツの見た目は美しい。

 白銀の刀身は淡く光っており神秘さを感じさせる。柄は金色でシンプルながら高貴さがある。

 基本鞘は別売りなのだが、コイツ用に上質な魔物の皮を使った鞘を作ってある。

 自画自賛になるが、聖剣の名に相応しい美しさを持った剣を造ったものだ。

 夜の灯り代わりになるだけはある。


「そして自分の切れ味! 同じ長剣でも鉄でできた剣とは比べ物にならないぜ。大体の魔物ですら真っ二つだ」


 これも認める。

 普通、長剣の切れ味はそこまで良いものと言えないが、コイツの切れ味は東方にあるとされる「ニホントウ」に負けないだろう。

 その切れ味は、斧の代わりに薪割りに使えるほどだ。


「最後に自分の能力!! 握っているだけで持ち主の身体能力を向上させ、簡単な毒なんかも除去し健康を維持する。思考は余分なことがカットされ、気持ちが高揚し、戦闘に立ち向かう勇気を得る」

 これは実はすごいことなのである。

 能力向上、補助の魔剣は何本か聞いたことがあるが、コイツほど複数の高い効果がある剣は聞いたこともない。

 流石は聖剣サマというわけだ。

 実際コイツの恩恵には俺も助けられている。

 深酒した翌日はコイツを握ってるだけで、ダルさが軽減し二日酔いも治る。

 帳簿の計算が面倒になった時も握っていると、集中してやる気が湧いてくる。


「・・・・・・なんか、普段の自分の扱い方が雑な気がしてきたんだけど」

「そんなことはない。お前はいつも俺を助けてくれてるぜ、便利グッズ」

「親父? せめて剣で。言えない事情の方は我慢してるけど、せめて剣扱いはしてください」




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