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家紋武範様主宰企画参加作品

伝染病


テレビの画面には女性のニュースキャスターが映っていて、首都から海の向こうの大国の都市に向かっていた旅客機が太平洋上で消息を絶った事を告げていた。


テレビの画面から目を逸らした西の大国の国家首席は、彼の前にいる部下達に声を掛ける。


「封じ込めには成功しているのだろうな?」


「はい!


2020年代に起きた伝染病の教訓から関係部署が素早く手を打ち、伝染病が発生した都市は〇〇省内の軍や警察で封鎖。


〇〇省の周辺省の軍及び警察を動員して〇〇省そのものの封鎖を行い、2重の封鎖が完了しています」


軍の高官の1人が答えた。


2週間程前地方都市の1つで未知の伝染病が発生。


潜伏期間は5~10日程で死亡率が80パーセント以上の凶悪な物。


軍の高官の脇にいた背広の男が続けて答えた。


「押さえ込みに失敗した時の事を考え、核ミサイルを撃ち込む事も検討しています。


また封鎖が完了する前に〇〇省から出た者やその者と接触した者達は、秘密警察や全軍の特殊部隊を使って追跡調査が行われており、万が一感染していた場合は逃げ出した者達と同様の処置がとられています。


場合によってはテロを装ってですが」


「それで海の向こうの大国には怪しいと疑われていないのだな?」


「はい、以前と同じく野生動物が感染源とみているようです」


「そうか…………」


国家主席はテレビに目を戻す。


テレビの画面には火災を起こし燃え盛る豪華客船が映っていた。


そして呟く。


「糞研究所の馬鹿共が細菌兵器を流出させやがって、死んで償え」




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― 新着の感想 ―
[一言] 企画より拝読いたしました。 今まさに感染が拡大しているコロナウィルスのこともあるので、それなりに身近な危険に思えますね。 あれも致死率がもっと高くなったら〇タリアン的な処置とかも……と考え…
[良い点] 「あやしい企画」から拝読しました。 日常ありうる恐怖をきれいにまとめたショートショートでした。
[気になる点] 向こうの国らしいずぼらさといいますか、危険なバイオがハザードするくらいなら言っちゃいけない本音が漏れ出すなんてかわいいものですか。 くわばらくわばら。 [一言] 旅客機を撃墜して? …
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