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6 悪役令嬢の…はず……。

目を覚ますと見覚えのない天井が目に入った。

前世のテレビでみた、どこぞの教会の天井に描かれた絵。



天使とか神話とか大好きだったあの頃、密かに憧れたなーなどと考えていると視界にひょこりと綺麗な青色が映り込んできた。



「良かった、お目覚めになったのね。急に倒れられたのよ?身体があまり丈夫ではないのでしょう?無理なさらないで。」



微笑む姿は女神のようだ。どうやら倒れた私に付き添ってくださったらしい。



そう。私の視界に映り込んできた青色は、彼女……ローズリー・タルコット様の瞳の色だ。



「あ!自己紹介がまだでしたわね。私、ローズリー・タルコットと申しますの。母から貴方のお話は伺っております。同い年だそうで…仲良くしてくださると嬉しいですわ。」



そう、女神のように微笑む彼女を誰が将来の悪役令嬢だと思うだろうか。



侮ることなかれ。

ローズリー・タルコットという女は恐ろしい奴だ。



乙女ゲームでも主人公以外の前ではこの様に優しく、慈悲深いお淑やかな女性を演じていた。


だが、庶民である主人公に対しての扱いは本当に酷かった。負けるな!主人公!!悪役令嬢をぶっ倒せ!!!


と、プレイヤーは誰しも1度は思ったことがあるだろう。



関わりたくない。関わったら負けだ。



なのに、この状況!!何故!?



いや、倒れた私が悪いんだけど……。



「ルドレーラ様?」



こちらを心配そうに見つめる彼女。



「私は大丈夫です。ご心配おかけして申し訳ありませんでした。」



「ゆっくりお休みになってくださいね。」



彼女は微笑みながら


「じゃあ、落ち着いたら声をかけてね。隣の部屋にいるから。」



と、言いつつ部屋から出ていった。





本当に彼女が悪役令嬢なのだろうか……。

私を心配してくれている彼女の瞳も全て、偽りなんだろうか……。


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