7話
「今日はマズラとお出かけするから、お留守番お願い 出来るー?」
「任せてよ、母さん」
何やら二人ともどこかへ出掛けるらしい、たまにあることだ。
聞いても行き先は教えてくれない。
ちょっと気になる。
「助かるわ、ヴァン エリスも良い子にするのよ?」
「わかったよ、ママ!」
そして、二人は出掛けて行った。
ーーーーーその日の夜だった。エリスが寝静まり、俺は日課になった技の訓練をしていた。
お袋とマズラはこの時間帯になると出掛けている。
そんなときに事件は起きた。
(足音…?それも一人や二人じゃない。)
エルフの聴覚は、何キロ離れた場所の音も聞き取れる。
大体5キロ程先に…何十人…いや、何百人もの足音が家の外から聞こえる。
俺が住んでる小さい家は、辺りを森で囲まれており、人間はまず迷い混むことがない。
この森は進むものの行く手を遮ることから、帰らずの森と言われている。
そのせいか、人間は愚か魔人や獣人も決して入ることがない。
更にお袋が協力な結界を施して、魔獣や人間を遠ざけている。
なのにも関わらず、寸分狂わずにこちらへ向かってきている。
(異常事態だな…どうする…)
とりあえず俺は、宝物庫に向かった。
お袋からは絶対に入ってはいけないと言われているが、この際仕様がないだろう。
(今になって罪悪感が……しかし、何か良い装備があるかもしれない……)
仰々しい紋章が付いた扉を開け、中へと進む。
ーーーーーー中へ入ると鎖で繋がれた真っ黒の宝箱を発見した。
(この箱、何か凄い心を揺さぶられる……気になる……)
俺は直感的にその箱へと進み、鎖を外そうとしてみる。
しかし、中々開かない。
(なんだこれ……?黒いし闇術とかかければ良いのか……?)
試しに闇術を発動すると、黒い波動が鎖へ吸い込まれ、鎖は消滅した。
(消えたな、中を開けてみよう)
その中には、何個か装備品があった。
黒いローブ、黒いリング、黒いブーツ、黒いネックレス。
(黒一色……悪趣味すぎる……)
俺はとりあえず、その中で黒いリングを指に付けると同時に違和感を感じた。
(黒い霧が出てきた、体の中に入ってくるぞッ…!)
霧の様な物が溢れでて、俺の体に入っていく。
全てを着てみると、そのどれもが黒い霧を出して俺の中へと入ってくる。何やら力が…特には湧かなかった。
(まあ良いか、とりあえず外に出て相手を詮索してみよう…)
俺は外へと出掛けた。




