3話
どうやら俺は赤ん坊になったみたいだ。
そして、この世界は俺が元いた世界とは別の世界だ。
「お母さんでちゅよー!」
(耳が長い…そして白髪で翠眼…一体どういう生命体なんだ?)
ただ、間違いがないのは、ここは日本ではない。
俺は知らない世界に飛ばされたのだ、生まれ変わった形で。
「この子、私には一切なつかないのよね…」
「……だぁっ…」
(あなたの目が恐いんです)
このおば…お姉さんはお袋の秘書的な何かみたいだ。お袋や俺の世話、家事をしてくれている。
部屋を見渡すと、こいつらが金持ちだと分かる。高そうな絨毯、高そうな家具、そして高そうな内装。極め付きには、明らかに怪しげな扉がある。その先は宝物庫らしい。
だが、家の間取りはそこまで大きくない。日本でいう2DKぐらいだろうか。
(どうしてこうなったんだ?何か手がかりはないのか)
ここ数日、部屋で母親と二人きりでベッドに横になる毎日だ。テレビもラジオもない、寝て起きておっぱい飲むだけ、気が狂いそうになる。
余りに暇すぎて、俺はどうにかして本を読み聞かせてもらおうとたくらんだ。
大人にはこの環境は酷だ。
「だーっ!」
「どうしたの?」
「だーだっ!ばぶー!」
全力で本棚へと移動する俺、それを抱き抱え阻止する母親。だが俺は諦めない。
「あーぁっ!いぃー!」
「暴れないの!おっぱいー?」
「いぃー!」
「おっぱいじゃないのね?本棚かしら…もしかして本に興味があるの?」
「あーいっ!」
正解っ!とでも言わんばかりに相槌を打つ、ようやく本にありつけるの。
しかも異世界の本、ロマンを感じずには入られない!
「ヴァンには難しい本ばかりよ?もう少し大きくなってからでも」
「ぃいー!だぁーだぁーっ!」
「わかったわよ」
どうやら俺の名前はヴァンと言うらしい。
そんなどうでも良いことより、本を読み聞かせてほしい。
「この本を読もうかしら、魔法の極意」
(魔法っ!?)
「始めに、魔法とは大きく分けて3種類あります」
ーーーーー要約すると、この世界での魔法は大きく分けて3種類。スキル、固有技能、そして固有能力。
スキルはその人の技能、経験で操作される。
固有技能は、経験に左右されず、その人が生まれつき持つ能力のことだ。
この世界に住む住人は必ず一つは持っている。
そして最後に職業能力、これは持っている職業から獲られる能力だ。
(魔法か、ロマンを感じるな)
「…それを見たければ、ステータスと念じれば、その人の持つ能力が表示される。」
(ムムッ…!見たいぞ…ステータス!)
ヴァン 0才 ハイエルフダンピール
最上級職業:(鬼神)覇王 レベル:1
職業賞与:天上天下唯我独尊
固有能力
吸血 契術 瞳術
固有技能
覇術 闇術
スキル




