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1 ヒロイン宣言ッ! エピローグ

7


 ーーともあれ。


 秀一は文芸部の入部届に名前を書いた。74日後に何があるか、そんな事はわからない。誰だってそうだ。明日死ぬかもしれないし、数分後に死ぬかもしれない。100年経っても死なないかもしれない。元々考えたって仕方がない事だった。


 だったら楽しい方がいい。自分がそれでいいと思えるならそれでいい。それがいい。そんな結論も明日になったら覆ってるかもしれないし、それも自然なことだ。じゃあ今やりたいことでいい。だから今やりたいことをやろう。

 おっぱいに釣られた男だのパンツに心動いた男だのと言われたってーー


「いや違うから!! 断固違うから!!!」


「いいんですお兄さん!! 自然な事なんですッ! おとこのこだもの!!」


「既にそれ俺が女目当て前提の慰めだから!! そこが論点だから!!」


 後悔する時が来るかもしれない。今の自分の選択を悔いる時が来るかもしれない。そんなのも考えたって仕方がない。


「ともあれ、こうしてお兄さんも文芸部の立派な一員。お兄さんの未来はお兄さん自身も含め、我々文芸部が総力を持って切り開かせて戴きますッ!! つまりはお兄さんの未来を担う仲間、運命共同体ということになりますねそうですね?」


「まぁ、そうなるな」


「そのような大切な存在、ヒロインと呼ばずして何と呼ぶのでしょう? それが恋愛でも、偏愛でも、悲哀でも、家族愛でも、友情でも、どんな形でもヒロインは存在しますっっ! つまり……ワタシが、花ちゃんが、マナちゃんが!!」


 ーー貴方の、ヒロインになる女だッ!


「……どうでしょう?」


 秀一は苦笑い一つ。

 全く、すげぇのに絡まれちまったーーそう呟いた。

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