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狂気少女

作者: 松原志央

この小説は「狂気コンペ」に参加しています。「狂気コンペ」で検索いただくと他の先生方の素晴らしい作品も読めますよ。

なお、この小説はグロさだけを目指し作成・執筆したものです。多少ストーリー性はあるますが、苦手な方、出来れば18歳未満の方のご閲覧はご遠慮ください。

また、この小説は自身のサイト「SOLT」の看板小説、スナイパー少女の番外変になっております。

 あゆ、アタシ達ずぅっと友達だよ。















 †狂気少女†













 セーラーが翻る。短いスカートは、縦に割けて血がついている。 手には銃があって、目の前には心友を誓った少女が、人間の原型を保てないまま転がっている。

 今日、私―――山上亜夢(ヤマカミアユメ)は、殺人犯として、テレビデビューを果たすだろう。










 ―――焦るな。

 3年前から決まっていた事ではないか。

 私は組織のためなら狂気と言われたって構わないと誓ったじゃないか。

 この環境に慣れすぎただけじゃないか。

 後1人。

西村隼人を殺せば終わる。楽になるのだ。









 11年前だった。組織に拾われ組織に育てられた私は、そこが家族であり、友達であり、世界の全てだった。

 だから、組織の長・つまり私の義父が提案した事を素直に承諾した。だって組織が好きだったから。と、言うか組織の全ての人が家族だったから。

 組織が危なくなったらお前がこれで組織を守れ。その為なら何をしても構わないと。






 若干6歳の少女に渡されたのは、可愛い蝶の装飾が施してある、銃だった。







 私の義父がマファアボスだと知ったのは其から10年も後だった。



 私は次々に人を殺した。今回もそれの、延長に過ぎなかった。

 簡単なはずだった。学校に入学して、普通に友達ができた。表面上の。このまま行けば、作戦は成功だった。 義父が何故この学校の生徒を殺したがっているのかなんて、気にしていなかった。

 でも。

 こんな私にも心友が出来た。否出来てしまった。




 ―秋穂 悠。

 新学期になって声をかけてきた。気が合った。一緒に御飯も食べたし、同じ部活に入った。段々仲良くなって、自分の目的を忘れそうになった。

 そしてある時悠が、今の彼氏を紹介してくれた。


 彼は西村隼人と名乗った。スポーツマンに似合う爽やかな笑顔だった。

向こうも私を気に入ったらしく、メールした。


いつの間にか、一緒に映画に行くようになり、付き合い始めた。


 とても好きだった。


 私は、その後も入った部活で才能を発揮したりした。ある意味、最高の学校生活だった。そして最悪の学校生活。







 三年間、楽しい時も、何時も何処かに悲しみを抱える辛さ。

 でもそれも今日で終わり。卒業と同時に、皆殺し。

 体育館に入る前に、事前にスカートの中に仕込んである、ホルスターにお気に入りの銃を入れて。吹奏楽部の演奏に合わせて入場する。



 先ず、校長の話があった。長くてウザいから、銃を出して校長の眉と眉の間を撃った。

 額からしか血が出ていなかったので、心臓に撃ち込んだ。

 校長の血が飛び散る。

 人が死ぬ時に、騒いでいるやつらが気に食わなかったので、全部形がなくなるまで穴を開けてやった。

 其をみて笑いだした奴が居たから、一番苦しんで死ぬ、腹部に撃ち込んで、他の奴を何人か殺った後、頭に撃ち込んで殺った。


 そうして、逃げ回るから、とか適当な理由をつけて殺る。


 人間、理由がないとやっぱり殺るのはキツイから。

 体育館はもう、赤くて生臭い人間の臭いがした。私からも人間の血の臭いが消えてくれない。

 臭いが消えてくれない様に、一番邪魔なあいつらが、消えてくれない。

二人は私をただ見つめている。信じられない、と言う顔付き。




「ぁ・・・ゅ」




 か細い声で話しかければ、許してもらえるとか、考えているんだろうか。




「何」


「ぁゅ・・・アタシ達友達だよね?」


「うん。表面上の」


「ぇ・・・」





パンッ




 ブシャァァァアッって血が、これでもかって位、吹き出て私の顔にかかる。隼人を殺るつもりの私は其を手と制服の袖口で拭った。純白が、汚れるみたいだ。




「隼人、ごめん」




 隼人に銃を向けた。もちろん、隼人は逃げてなかなかターゲットが定まらない。イライラする。

 最後の一人は何時もそうだ。逃げ回り命乞いする。隼人だって・・・。




バァァン パリンッ






 外れた。硝子に当たり、破れる。

隼人が体育館から逃げる!追い掛けなくては!私も追い掛けようと駆け出した時だ。




「ゅ・・・」


「は」


「ぁゅ・・・・・・駄目だよ。恋人殺したら」


「・・・・・・」


「今日ね、あゆの・・・誕生日でしょ。隼人・・・プレゼン・・・」


「悠・・・。ごめん」







パパパパパァン







 其処には、人間の原型を保てないまま、横たわる私のトモダチ――。




 私は駆け出した。

 相変わらずスカートは縦に割け、血で汚れているし、集中したせいで、目からは涙がでる。止まらない。

 私は最悪のコンディションで隼人を見つけた。




「隼人」


「あゆ・・・」


「死んで」




 銃を構える。狭い教室ではもう、逃げられないだろう。




「あゆ」


「うるさい」




 銃の引金を引いた、その時だ。




「あゆっ!」


「ゎっ!」


「お前、泣いてるじゃん。何してんだ?」


「・・・っ・・・ふぇ」


「何で悠や俺に相談しなかった?何か裏があるんだろ」


「えぐっひっ・・・ふぁーん」




 私は泣き出した。初めて泣いた。どんなに寂しくても、泣いたことなんかなかったのに。

 隼人は私をずっと抱き締めていた。血が付いた愛しい彼女を。自分が守ると、決意した。




 夕闇と血の臭いの中で恋人達はいつまでも抱き合っていた。










 まさか、彼女の手に銃がまだ握られているとも知らずに。



fin

ザンゲ↓↓


 全くかなりグロさだけになってしまい……もう少し唖夢の情景、背景描写を入れときゃよかったです。


スナイパー少女にはにつかわないグロさでしが……いかがだったでしょうか?

また、スナイパー少女をしらない方でも楽しめたでしょうか……。思い出すと沢山ありましたが、それなりに楽しく書かせていただきました。

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― 新着の感想 ―
[一言] パパパパパパァン おそらくは六発装填式のリボルバーですな (^O^) リボルバーは、シリンダーを掴まれると発砲出来なくなるので、最後の隼人くんの行動は、セリフで油断させてそれを行うための…
[一言] 初めて作品を拝読させていただきました。 独特の雰囲気を持った文を書かれるんですね。こういう文章、大好きです。 “心友”はワザとでしょうか。もしそうなら、前書きに誤字があるのが気になります。…
[一言] このくらい、グロい方が私は好きですね。唖夢が隼人を追いかけている時の風景描写がもっとほしかったです。
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