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ブラックアピアーグラウンド

おまたせ致しました。


いよいよ対猿用銃(仮)の出番です。


ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。


では始まります↓

結局あれから、その日は一度も大川と喋らなかった野田は薄暗い教室で1人清掃をしていた。


掃除なんかサボって行けばよかったな、大川が言ってた人に…


大川に場所きいて…


って今大川と喋りたくないし…


…あのバカ…


そんなこと考えてるうちに掃除が終わった。


時計は7時を回っている。


鞄を持って教室を出ようとした。


その時、





ギィイィィィ イィーーーーーーーーーーーーーーー!!!!




「…嘘だろ」


聞き覚えのある音だ。


何も聞かなかったことにしてすぐに帰ろう。


だが、渡り廊下を歩いてると嫌でも外の様子が気になって横目で窓の外を覗いてしまう。


……やっぱり、校舎の屋上に例のそれらしき物体が…




今、猿に制服を着た人間が対峙していたような…


もう一度、今回はしっかりと屋上を見てみる。



「…あのバカ…」




猿と対峙していた大川は大きく深呼吸をしながら対猿用銃たいさるようガン(仮)を鞄から取り出した。


屋上ここなら誰も見ていない。


慎重に銃口を猿に向ける。銃口ないけど。


ここからどうする…?


「落ち着け…落ち着け…」


自分に言い聞かせるように呟く。



「お前に用はない。」猿が口を開いた。


「日本語しゃべれん…」


「お前に用はない。あの子供を出せ」




「俺がその子供だ!用があるならここですませてくれ!」


「……必死だな」


こんな嘘が通用するわけないことはわかっていた。



猿はそっぽを向いて歩き始めた。おそらく、いや確実に野田を探しに行くのだろう。


「待ってくれ」



猿は無視だ。



「待ってくれ、質問させてくれ!」


「………」


「あんたは何なんだ?」


猿の動きがぴたっと止まった。


「………お前がそれを聞くのか…」


「……ああ」



教えてくれるのか?





「そろそろ来るぞ」猿が言った。


「…は?」



ガチャッ



大川の後の扉が開いた。


「野田…なんで…帰れって…!!」



「うるさい、おまえがかえれ。」


大川そういう野田の声が震えているのに気づいた。


拒否する理由も見当たらなかった。


「そこにある鞄の中見て!」


「は!?何が…」


「いいから早く!」


猿が、野田に向かって歩き始めた。


「なんだよこれ…ハンドガン!?」


猿の手の平から日本刀のようなものがにょきにょきと現れた。


「マジかよ…」大川が猿に狙いを定める。


(これ効くのか?)


大川が引き金を引いた。空気の塊のようなものが打ち出される。発弾した弾は猿をかすめて、後ろの地面に当たった


バシュッという音とともに、コンクリートにひびが入る。威力は本物のようだ。


猿は野田に1歩分距離まで近づいて、刀を振り上げた。


野田は足がすくんで動けない。



刀を一気に振り下ろした。が、刀は野田に届かなかった。


明らかに刀身が短くなって野田の首が切り落とされずに済んだのは、大川が振り上げられた刀を撃ったからだった。



刀の破片がコンクリートに落ちる音だけが響いた。


「あっぶねぇー!」大川の声。


野田はびびって声も出せない。


猿が大川の方向に目を向ける。


目にもとまらぬ速さで猿が大川に近寄った。


「うわっ」銃を向ける暇もなく、首をつかまれ吊り首の状態にされる。


「ぐっ…は、はなっ…せっ…かはっ」


銃を地面に落としてもがく大川。


野田は猿に銃を向けるが、指が震えて力が入らない。


「ハァ…ハァ…」


猿が大川の首を掴む力がどんどん強くなっていく。


「ぐ…は、…うぅぁ… !」


大川がかすれた声で抵抗する。



その時、屋上の外から飛び入ってきた人影が、猿を突き飛ばした。


同時に大川は猿から解放される。


着地した人影は薄暗い蒸気をまとっていた。


「大川くん大丈夫~?ずいぶん凶暴なお猿さんだね~」


「ゲホッ…宇木先輩!」大川が歓喜の混じった声で言った。


「誰……?」野田には訳が分からなかった。


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