このクソつまらない世界で
改行多いですが許してください。初投稿です。
小説書くのも初です。
木ノ森市、木ノ森ベイタウンなどと呼ばれ、東京湾に面し、言うほど大規模でも、言うほど小規模でもない、そんな土地の中で都会と下町が混在し、その中心に駅がある。
そしてこの駅から北に3分歩いたところに、守羽神社というみすぼらしいが、豊かな自然に囲まれた神社がある。
そこからさらに北に3分ほど歩いたところに野田の通う木ノ森北高等学校がある。
雰囲気は下町テイストで、静かな雰囲気という訳でもなく、だが教師達が(今日も平和だなぁ)と口を揃えるような普通の学校だ。
「野田っち昼メシいこーぜ」
「数学の後の野田はいつも死んでるよな....」
数学は体育の次に嫌いだ、中学までならついていけた。
だが高校からの数学は鬼だ。
机でうつぶせになりたくもなる。
「起きないんなら 先いっちゃうぞー」
この声は大川。仕方なく起き上がる。
☆
「俺、カツカレー!」松原が400円を入れてボタンを押す。
「じゃあ俺たぬきー」大川も選ぶ。
「............」俺は500円を入れてカレーを押す。おつりが150円。
「おいおい、野田っちかぶってるよ!」
「......かぶってねえよ..カツがないだろ」
「どっちでもいいから席つこうぜ。あっちの席空いてるぞ」
大川が指差した席につく。
「野田っち最近カレーしか食べてねえじゃん」松原が言う。
「....そんなことない」
「確かにカレー多いなあ、最近。」大川も乗ってきた。
「俺思うんだけどさぁ....だったらカツカレ−食えばいいじゃん!」
「なんでだよ....」
「だってカツが乗ってるのに50円しか違わないんだよ!?」
「どっちでもいいよ...」大川が言う。
10分後
「大体残したら悪いだろ、作った人に」俺。
「食えばいい話じゃんかー!!」松原。
「お前らいつまでトンカツについて話し合ってんだよ....ごちそうさま。俺もう先戻ってるから」大川。
「俺ももう行くから」俺も席を立ち、食器を返却する。
「二人ともなんでそんな早いんだよ!?」
「....カツがない分だよ...!」俺が言い放つ。
「待ってくれっ(泣」
教室に帰る途中ふと窓の外を見ると、クラスメイトの三島が知らない生徒二人と一緒に体育館裏に歩いていくのが見えた
二人は多分先輩だと思われる。なんだかヤンキーっぽい人だな....
「カツアゲ....とか?」
「ん?なんか言った?」大川が言う。
「いや、なんでも...」
あまり関わりたくない。可哀想だが見なかったことにしておこう。
「次の時間なんだっけ?」大川が聞く。
「ホームルーム...かな...」俺が返す。
「嫌な予感がする...」
「はぁ?」
大川の予感は的中した。
文化祭実行委員
男子 大川
女子 佐々
と、黒板に大きく書かれていた
「大川、今回も頼んだぞ。おまえがホームルームに遅れたのが悪い」先生が言う。
『駿河、がんばれよー』
『頼んだよー』
「わかったよ。やればいいんだろー」
大川は容易に承諾した。ここで拒否するのも佐々さんに悪いと思ったのだろう。
「..大川くん、よろしく」佐々さんが控えめに呟く。
「おー、がんばろな 佐々ささん」
「....佐々です...」
「...ごめん噛んだ」
俺はそれをポカンと見ていた。
☆
「じゃあこれでSHRを終わりにする。実行委員の二人は視聴覚室に向かうように」
「はい」「はーい」
「あと、今週は...野田だったな、掃除をしてから帰るように」
「...へーい」
教室から人が少なくなり、すぐに掃除にとりかかった。
大川駿河は明るく親しみやすい性格でいわゆるクラスの人気者。
俺とは対極のような存在だが中学からの幼なじみだ。
実行委員に推薦されるのも仕方ない。
佐々愛子はごく普通、だと思う。
1学期の環境委員の仕事で毎日教室窓際の花に水やりを欠かさなかった。今も続けている。
それで実行委員に推薦された。のだろう、おそらく。
★
以下回想
「野田くん、だよね?消しゴム落ちてるよ。はい。」
「あ...どうも」
★
地味で根暗な俺に、高校で大川以外で最初に話しかけてきたのは佐々愛子だった。
そんなことを考えているうちに掃除が終わる。
時計を見ると7時を回っていた。
鞄を持って視聴覚室に向かった。
夜の校舎は暗い怖い。職員室と視聴覚室しか明かりがついていなかった。
ドアを少し開けると、大川の隣の席に座って作業している佐々の姿が見える。
何の作業をしているのかはわからないが、楽しそうな雰囲気が伝わってくる。
なんだか気に入らなかった。なんとなく。
ガラッ
「あ、野田 ごめーんまだかかりそうだから先帰ってて」
「あーわかった がんばれよ」
「じゃあ明日。数学の宿題忘れんなよ」
「あー」
そうだ、数学の宿題があったんだ。英語のプリントも提出してないな....
かえったらすぐにとりかからないと。 気が滅入る。
そんなことを思いながら帰路につく。
市立公園の付近。薄暗い夜は特に不気味だ。
それに寒い。9月中旬だ。
ふと、車道に何かが落ちているのに気付いた。
なんだ?少し動いた。
生き物だ。猿。子猿だろう。
子猿が瀕死で今にも死にそう。という雰囲気だ。
一つ、おかしいと思ったのは
その子猿の皮膚が妙に黒いことだった。
この章は完結まで話を考えてあるのでどんどん更新していきたいです。
がんばります。