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本物じゃ

 「本物の芸能人じゃ!俳優なのじゃ!」

 「本物なのじゃ。マナトが中日如来になっておるのじゃ。」

 「しぃっ。黙っておるのじゃ。黙っておればあの者にバレんのじゃ。」

 「儂が来た時はそんなにてんしょんは高く無かったのじゃ。何故、横浜銀河が来たらそんなに嬉しそうなのじゃ?!儂の方が偉いのじゃ…」

 「仕方がないのじゃ。儂は典型的な日っ本人だからのう。テレビに弱いのじゃ。本物の芸能人をこんなに近くで見たのは初めてなのじゃ。見るのじゃ。」

 「見るのじゃ。」

 二人の中日如来が、横浜銀河の周りにワサワサと集る。

 高速で立ち位置を入れ替える。

 これで、どっちが本物か分かるまい。

 「この者は、いつも格好良い役ばかりやっておるのじゃ。」

 「すかしておるのじゃ。」

 「何時でも何処でも、いけめんじゃのう、と言われておるのじゃ。」

 「他の者は、面白い事をやっておるのに、この者だけいつも爽やかなのじゃ!」

 「気に食わないのじゃ!」

 「いけ好かんのじゃ!」

 「いけめん爆発しろと言ってやるのじゃ!」

 「いけめん爆発するのじゃ!」

 

 「イケメンだって思ってくれてるんですね。貴方に言われると嬉しいな…」

 白い歯を覗かせて爽やかに笑うも、少し俯いたその頬は赤く染まっている。

 どういうことなんじゃ?!

 「こやつ、堪えておらんのじゃ!思い知らせてやるのじゃ!」

 「そうじゃのう…目の周りに、線路を付けて仕事しておるのじゃ。電車を走らせてやるのじゃ。」

 「ガダンゴトンなのじゃ。」

 「飛蚊症になりそうじゃのう…」

 「後は…格好良いせりふを言う時に、髪やら服やらが靡いておるのじゃ!」


 「あれは…扇風機を使ってるんですよ。」


 「扇風機じゃと!」

 「かつらじゃったら、格好良いせりふを言う時に、飛んでしまえば面白いのじゃ。」

 「やってみるのじゃ。どうせ、こやつはチっキンラーメンを生で食べたことも無いのじゃ!」

 

 「チっキンラーメンを生で食べたことは無いですね。」

 

 「上品振っておるのじゃ!どうせ、万年床やら、高校のじゃーじやら着ないのじゃ!」

 

 「それも無いですね…」


 「気に食わないのじゃ!女人を口説く時に、かつらを飛ばしてやるのじゃ!」

 「いめーじしたら、その通りになるのじゃ。かつらを被せてやるのじゃ。」

 「格好付けて口説く時に、扇風機で取れてしまうのじゃ。」

 「すぽっなのじゃ。」

 「びゅーんなのじゃ。」

 「ざまあなのじゃ。」

 「なのじゃ。」

 何度か横浜銀河の頭にかつらを付けては飛ばしてを繰り返していた中日如来達だが、堪忍袋の緒が切れたのか、横浜銀河が中日如来を掴んでぶら下げる。


 「貴方、マナトさんでしょう?」

 「儂は中日如来じゃ。」

 「嘘を言っても駄目ですよ。」

 「何故嘘じゃと分かるのじゃ!」

 

 「分かりますよ。中日如来は、俺ですから。」

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