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夢を見させて

 「…ふう。」

 マナトは、小説家になろうのページを閉じた。


 ここは、地球とは似て非なる世界。

 だが、小説家になろうは異世界でも健在だ。

 素晴らしい。


 「面白かった…。」

 異世界トリップはいい。 

 取り柄の無い自分でも勇者になれる。

 チートで敵をなぎ倒し、美少女だろうが、イケメンだろうがモテまくり、向かう所敵無しだ。

 一度でいいから異世界召喚というものを、経験したいものだ。

 現実には取るに足らなかろうが空想でくらい、いいじゃないか。

 異世界でもモブだったらどうしよう。

 

 「…また明日続きを読もう…」

 マナトは大人しく布団に入った。


 …だが、眠れない。

 どうも最近寝付きが悪い。

 マイチューブで、中日如来のお経をつける。

 「これ結構、効果あるんだよなあ。」

 最近、眠れない夜は、中日如来のお経にお世話になっている。

 「少し怖いけど、寝つきが良くなるんだよな。」

 今度こそ、布団に潜った。



 その夜は何かが違った。

 何と聞かれると分からないのだが、いつもとは違うと感じた。

 そう、閃いたのだ。 

 例えるなら、ずっと知っていたのにどうして忘れていたのかと思うような、自分にとって呼吸くらい自然なこと。

 始めに感じたのは、嬉しい、やっとだと思った。 

 そして、悔しい。

 まだ途中なのにと。

 何が途中なのか。

 考えようとした矢先、誰かの声に遮られた。


 「…ねえ、起きて…」

 微かにしか聞こえないが、少女の声のようだ。

 これは、もしかすると。


 「…早く起きて…」

 もしかして。

 異世界召喚というやつなのでは?


 意識がはっきりしてきて、相手の姿が見えた。

 金の髪、青い瞳。

 紛うこと無き美少女だ。

 「おお…」

 

 「あんたのせいよ!」


 えええ?


 

 

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