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1.3 相談 昭和63年9月

月に入りひろしくんとは会えなくなってしまった。

いつも週末になるとウチに来て月曜日の朝、仁美ちゃんといっしょに学校に行く。

この1年半以上続けられてきたのが終わってしまった。

8月最後のお休みの日だけど、わたしたち二人っきりで鎌倉にお泊まりデートした。

さいしょ大船経由で鎌倉まで行き、そこから鎌倉散策。お泊まりは、、由比ヶ浜のちょっと訳ありの男女が使うような。。

予約は山本恵ではなく、加藤恵で予約したの。ひろしくんはその、、だんなさん?ということにしておいたし。年齢もごまかした。ひろしくんは年下のだんなさん!

 そこでようやく、、、おたがいいままで変にかっこつけていたのかなんなんだろうか?だったけど。。ひろしくんにめちゃめちゃにされました、、はあ。。

住所と電話番号は韮山にいる従姉妹の住所電話番号を使わせてもらいました。

母の話だと、元々というより本来は千石らしいのだけど、どういうわけか加藤を名乗ったとのことです。養子縁組か何かかと。わたしは行ったことはないけど、伊豆箱根鉄道の大場駅近くに*千石家の本家があり、その辺でも一番大きい米屋だそうで。

母の話だと、猫ちゃんがいっぱいいて米倉を守っているとか。。。うらやましい!

 ふだんのひろしくんとの通信手段は、電話で話をしてもよかったけどお互いの欲望をぶつけ合うことになることになるので、おたがいそのときが来るまでがまんすることで。。

それでも、、なのでNTTの伝言サービスを使用した。20秒程度のメッセージ、、定時連絡ですね。まるで**海中にもぐっている潜水艦じゃないですか。

で仁美ちゃんにメモわたして、、なんか悲しいわ。。ひろしくんたった数マイル先にいるのに。。

まあそれはさておき、、



小田原のとある喫茶店

 恵ちゃんに呼び出されてきたけど、まあ、、訳あり≒ろくでもない話と判断してここのマスターに頼んで個室にしてもらったよ。

ここのマスターは、、私の高校の後輩だし。

「で、恵ちゃん・・相談ってなにかな? というか、、当ててみようか?」

いじわるそうな顔つきで久美子さんが言ってきたけど、ちゃんと答えた。

「久美子さんが思っていることです。やっぱり、ひろしくんとかけおちします」

あちゃ~そうだとは思ったよ、、ひろしくんも寂しそうなんだけど、それでいてなにかよくわからない自信に満ちたオーラがでているというかなにかんがえているんだか?なんだよね、、、しかしまあ、、、


「恵ちゃんあなたねぇ、、どおするの?仕事とか、、で、どこにいくつもり?」

恵ちゃん??えっと~ってな顔しているけどさ。。。考えなしにあなたねえ?

「考えはありますよ。うん、、」


母方の加藤の家、、ほんとうは千石らしいけど。。ってあれ??おとうさんのお友達の望月弁護士の娘さんって。。千石の。。いやいやいや!至近距離過ぎるし。。

「うん!お父さんの実家!」


まじですかぁ、、すなわち山寺ですか。。

「あのね恵ちゃん、、それ今出たでまかせ??」

そうですでまかせですです・・

久美子さんに威圧されたけど、ここは引き下がれないよ。

「いいえ!最初はその。。韮山も考えました。でも、ひろしくんの将来考えて山形にします。向こうでわたしはたらいて、ひろしくんを落ち着いたら国立大学に行かせて、、です!」


はあ。。なんというか。。

まえにも言ったじゃん!時期見計らえって!

あなたのお父さんとひろしくんのお父さんが動いているって。

ただ、、、なんか変な話聞いたんだよね。。ひろしくんに縁談?みたいな。

んなアホな!って。。ありえねえし、、

なんだとおもっているのかしら。。


「あのね、、久美子さんさあ、、ひろしくん、、片山のおじいさんが海軍士官だったときの軍刀と、、拳銃もっているの知っている??」

へ!あのじいさん!!

短刀を渡したのはしっているけど、、ええええええ~~~!

「ちょ恵ちゃん??まじなの?」

「ええ、見せてもらいました。拳銃を分解整備するところも、、ね」

ひろしくんいわく、、定期的に実弾射撃をやっているそうですよ。

あちゃあぁ~あのじいさまなにかんがえているんだぁ~~かりにもあんた!元市議会議員じゃん!

 「恵ちゃん!その話のった!じつはね、、」

片山のじいさんのところでちょっと聞いたんだけどもね、ひろしくんになんか縁談みたいなのがあっちの方で出ているみたいなのよ新井のうちで。それ聞いたのが、たしか7月末ぐらい?なんだよね。恵ちゃんと別れさせてどこの家っていったかなあ、、と縁組させるとか。

「え?たぶんでもそれは阻止できるかと。。ひろしくんね、8月15日にカチコミ行ったし」

は?カチコミって恵ちゃん??あなたのような冴えない女の子が使う言葉じゃないよ??

「あのね、、ひろしくんね相当な覚悟決めていたらしく、真夏の炎天下の中ガクラン着て新井の家に行ったそうよ。それで、新井のおじいさまの目の前に軍刀と拳銃だして、どっち選ぶ?とせまったそうよ」

「ちょっとまてまて! ガクラン着て軍刀とモーゼルって、、どこの青年将校だよ。。なにを見たんだろ?2・26事件か?あるいは、、日本で一番長かった日か!しかしまあやってくれたわね。まあ新井の家ってたしかにあの辺のヤクザ屋だけど、昔ながらの任侠ヤクザなんだよね。まあ・・問題はひろしくんのお母さんとかあのくず野郎、それと取り巻き。。まあバブル景気で狂っているのよ」

 考えるか、、、まあこの状態で乗り切るっていうのはまあ。。

新井のじいさま抑えることはできてもねえ、ひろしくんのあの母親は暴走するだろうし。

新井のじいさんもかなり手を焼くと聞いているし。。どんな教育したんだよあんたは。。

「とりあえず、、わたし新井のじいさんにはあうことにするから。あの人私に”借り”あるし。わたしの”借り”はとうに返したけどね。あとは。。恵ちゃん、、あなた猫ちゃんみたいに独占欲強いけどさあ、、いいにくいんだけども。。」

 あのね、、

 「ひろしくんに、、、仮の彼女つけた方がいいと思うの」


 はい?いまなんと??


*このエンドでは千石陽子さんは出さない予定ですけども、とりあえず血縁になるみたいです。つまり陽子ちゃんと恵さんは親戚ですね。まさかとは思うけど、ご本人様と千石陽子ちゃんのモデルとなった方は実は??確かめることはできないのですけど、、

ただま、、恵の父親の大学同期が三島の望月弁護士でその娘婿がどういうわけか、、

千石陽子のいとこの隆くん。。

もしかしたら、中学生ぐらいの千石陽子ちゃんでるかもね。設定では恵は千石陽子の家には行ったことがないんですねぇ。

**いわゆるELF通信20KHz以下の超長波帯による潜水艦に対する一方通行な通信。

日本だと、かつては依佐美送信所にてアメリカ海軍がELF送信を行っていましたが、業務終了後は日本に返還 アンテナ設備解体 完全なままなら世界遺産だったそうで。。

鹿児島空港から熊本の人吉に何度か行く用事があり、高速道路から海上自衛隊えびの送信所のアンテナ群を見ましたが、、、すごいわあれ。。



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