1.始動 1.1昭和63年10月30日 あさ8時頃
朝、食卓のテーブルをみると一枚の置き手紙があった。
それには、、
"ひろしくんと出かけます
ついたら連絡します
恵"
追 伸
-・-・ ・- -・ ・-・・ ・-- -・・- ・・-- -・・ ・・ --- (ニイタカヤマノボレ)
・---- ーーーーー ・・・--- ーーーーー(ヒトマルサンマル)
はあ、、 思わず深いため息をついてしまった。
とうとうやってくれたか。。えと、、、符号表。。
「和文モールスで"ニイタカヤマノボレ"って恵ちゃんよ、、せめてもうすこし待ってくれれば。。結局の所こうするしかないのかよ、、望月に言って話進めますかね、、」
先輩にはどうやって伝えるかな、、行き先はだいたいわかっているよ。
とりあえず連絡だけはしておくか。。あ、、まずいか。
「どおしたんですかぁ~」
妻が来たので、恵が書いた置き手紙を渡した。
モールスの内容はニイタカヤマノボレ ヒトマルサンマルだよ つまりだ、、
とうとう駆け落ちしやがったわ、、
自分同様に大きくため息をつき。。
「恵、、あなたそこまで大胆な子だった?我が子ながら、ただの冴えない女の子だと思っていたけど、こと博君のことになると目の色かえて・・」
まあ、、とりあえず。。博くんとのことは認めているけど、う~ん。。さすがにちょっと考えさせて欲しいわ。
RRRRRRR! RRRRRR!
そこにちょうどきた電話が。
「はい山本です、、あ、片山さんちょうど良かった!恵の置き手紙、はい とりあえずほっておくと? まあそうですね、、あっちょっと代わります。。」
「あ、先輩おはようございます。今日もお仕事なんですね、、ええ、、正直、とうとうやってくれたか・・というより、もうちょっと待って欲しかったというのがです。望月弁護士には早急に連絡取ります」
そういうと、
”頼む、、あいつも相当覚悟決め込んでいるみたいだ。たぶん、、帰ってこないかと思う。
いまアレはいない。。あいかわらずだ。本当はこれから久美子と会って今後のことをなんだけどな、、仕事がなあ、、すまん”
「たぶん、どっちかからか久美子さんに連絡行くと思います。今日明日は静観していましょう」
「わかった、、じゃあ」
まさにニイタカヤマノボレだわ
成功を祈るだけだよ。。
ところで、仁美のやつどこ行ったんだ?