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緑島4

間合いを取り、纏をする。

そこまでは良かった。

なのに何故。

俺は今、目に見えない攻撃を喰らっていた。

白とは距離が開いている為、自分には不利だ。

近づこうとすると、透明な何かが鎧に当たり、爆発する。

今はリーチを稼ぐため鎧は青いが、棍棒に変換できそうな長いものが無い。

青は棍だけでなく、速度も上がるおかげで目に見えない攻撃をぎりぎり躱していた。それでも何回かに一度は当たってしまう。

「くそっ!」

今まで防御や回避だけになったことは無いから余計に焦ってしまう。

『坊ちゃんがおらんとその程度か?今回の器は「役目」を果たせるのか?』

「知るかよ。そもそも、器だ役目だなんだって具体的に知らねーし」

『そうか。朱は伝えておらんのか。次会ったら叩きのめしてやろうか…』

「怖えーよ!この「お使い」自体終わりが見えない気がしてきたんだが。最近になってだけど…」

俺は今、途轍もなくカッコ悪く見えるだろうが、そんなことを気にする余裕はない。

今迄常に目に頼っていた俺にとって、目に見えない攻撃とはとても相性が悪い。

『そうなのか?それではここを切り抜けたら次はどうするか決まっておるのか?』

「「次」?そうだな…っと!」


話をしているが、余裕ができて来たからという訳では無い。

『何か話は無いのか』

と言ってきたのだ。


そして、現在の流れになる。

「とりあえず、鳥に言われた他の神に会うために北に向かおうかと思っている」

はっと笑われた。

『我の次に玄へと向くか』

「それもまぁ、今を乗り切れたらの話だけどな」

見えない攻撃は止まない。

『そうさな。我の力を与えるに相応しいか否か。それよりも、お主自身が器として「力」に耐えられるかが問題だな』

距離を縮めようとすれば攻撃が増し、命中する数も増える。ならば、離れるとどうなるか。ふとそんな考えが浮かび、このままではじりじりと追いつめられるだけなので、思い切って離れる。

思った通りに、離れれば離れるほど、攻撃の数は減り、当たりにくくなる。それに、なんだか爆発の規模も小さくなっている。

『ぬう…』

白は、俺に攻撃が当たらなくなったことで唸る。

だが、俺の纏は青色なのだが、爆発の熱でひしゃげ、煤で黒ずんでいた。

此処は神域なので、地上よりかは早く修復されていく。

微妙な距離を保ちながら移動する。

ぴたと止まる瞬間。

膝を軽く曲げ力を溜め、一気に近づく。

爆発が足元で起きたかのように瞬きひとつの間。その間が詰まる一瞬で青から赤に鎧の色が変わる。

右腕を脇まで引き、勢いをつけ拳を振るう。

拳は白の眉間に向けたものだったが、届かなかった。というよりも、白が俺に同じように得物を向けていた。

「銃…」

そう見えるも、そうでない様なもの。銃の様だが、その口には弓の様な形をしたパーツが見えた。

『こいつは我の「風」を扱うのに丁度良いのだ。相性も合うしな』

拳を下げると、白も下げた。その後は気に入っているのか語り出した。

長く語っており、それほど大切かということも理解できた。

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