五十部くん、新しいキャラよ!
「おや、魔女っ子の嬢ちゃんじゃないか。連れがいるなんて珍しいじゃないか」
「魔女っ子じゃなーい、です‼︎」
現れたのはレジに立つ割烹着姿の猫です。そのサイズは人間大。顔だけ猫のおばあちゃんと表現した方がしっくりきます。
「お邪魔してます。この人は今度うちで一緒に暮らすことになった五十部さんです」
「へぇ、あの水晶の所にかい」
晶さん、なかなか知名度高いみたいです。
「こちら店長の又子さんです」
「パンの顔を投げる妖精じゃないよね」
それはOタコさん。五十部くんがボケるとお話というか設定がボケるからやなせ……やらせないでください。
「又子さんは猫又ですよ」
見事にスルーした茉莉ちゃんに紹介された又子さんは、二股の尻尾をゆらゆら動かしながらニタニタ笑って五十部くんのことを見ています。
そもそも猫又というのは長生きした猫が化けて妖怪化したもので、車にひかれて地縛霊になったって尻尾は二股になりませんからね。
「で、今日は何を買いに来たんだい?」
「革紐とこれくらいの桃の木が欲しいんです。あと作業台を使ってもいいですか?」
茉莉ちゃんが親指と中指で丸を作ってみせました。
「別に構わないが、桃の木なんて何に使うんだい」
「この人に厄除けのチャームを作ることになったんですよ」
茉莉ちゃんがここまでの話をかいつまんで説明しました。その間、又子さんは五十部くんをジッと見ています。どうやら五十部くんを、というよりは五十部くんの向こう側を見ているようです。
「なるほどねぇ。こいつはおまけだ、使いな」
又子さんが茉莉ちゃんに手渡したのはビーズほどの小さな球体でした。
「これ、金木犀ですよね。いいんですか?」
「厄除けの紋だけじゃぁちっと寂しいだろ。なぁに、うちのが世話になってるようだからサービスさ」
「ありがとうございます! じゃあ五十部さんは好きな革紐を選んだら持ってきてください!」
やる気十分な茉莉ちゃんは五十部くんを放置して店の奥へと行ってしまいました。
サブタイふざけてしまった……(笑)




