表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第一話 一人目現る

 憧れの大学生活の始まり。新しい友との出会いがあり、恋人とかできたりして、サークル活動にも力をいれちゃう人生。

 そんな淡い気持ちを携えて、早ひと月が経とうとしていた僕の大学生活。自分は今だに一人ぼっちです。


 「これが現実なんだね 母さん」

 

 あんた就職するんじゃないの?と言っていた顔を思い出したよ。


 正直、待ってれば誰か自分に声をかけてくれて、そのまま友達になっちゃう?的な状況になるのではなかったのだろうか? 

 気がつけば周りにはいくつかのグループができていたり、2人ないし3人くらいの少人数で楽しそうにしている者達もいるではないか。

 

 これはマズクね? もしかして出遅れちゃった系男子じゃないか? いやいや、まだ大丈夫だろう。

自分以外にも一人でいる人間はまだまだいるじゃないかね。焦らずゆっくり行けばいいんだよ自分。


 「って考えが良くなかったよ」


  そもそも、声をかける勇気ってどこから湧くものなんだい? 勇気の泉は枯渇してるみたいなんだけど

 

 「・・・帰ろ」

 

 今日の講義は4限目のマーケティング論が最後だったので、もう帰れる。


 「・・・」  

 帰る前にトイレに寄っていこう。講義中ずっとおトイレ我慢してたんだった♥

ここから一番近いのは第一食堂に隣接してるトイレだな、うん。さっさと済ませよう。

 

 幸いトイレは全然混んでなかった。ラッキーっ。 第一食堂はPM18:00まで開いていて、結構時間帯問わず人が出入りしているので、たまに男子トイレでさえ少し並ぶことがあるんだよね。


・・・

・・・ ・・・ ・・・

っと、誰かの視線を感じた。ような気がする。

 自分はトイレの時はチャックから派ではなく、ズボンを下げてする派なのだか、下げようとしてる手を止め周りを見てみる。

 今トイレの中には自分しかいない。 便座の方も扉は全てオープン状態。それなのに、誰かに見られてる気がした。 普通ならそんなの気のせいと思うだろう。 実際そう思っていたし。でも。


 「ここんとこ毎日なんだよなぁ」

 

 というか、最近ではその頻度が上がってる気がする。どこにいても誰かの視線を感じる。講義中も、食事中も、そして今いるトイレでも。 気のせいにしてはなんかなぁって感じ。

 

 「う~ん・・・ん?」


 「あっ、」


 トイレの窓の隅っことはっきり目があった。



 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ