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physical sense  作者: 琴星
第一章:五感
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プロローグ

20×8年、世界は情報科学によって擬似的にもユートピアとなった。


交通や環境、その他施設はもちろん、人の体までもが一つのデバイスによって管理できるようになった世界。


個々の能力はそれぞれに合ったプログラムが組まれ、劣る者もいなければ勝る者もいない。


運動会を例に出せば分かりやすいであろう。


本来、明確にランク付けされるはずの競技においてその順位は全くの無意味。


全てが等しく1。


Aが綱引きで勝てばBがリレーで勝つ。

AとBが100m走で競うものならきっとゴールは同時だろう。


すべてが平等に均等に一切乱れることなく安定した、そんな世界。


なに不自由なく見られたそれは、しかし、上辺だけのものであった。



人々は、求めた。


明確な順位を、人の上に立つことを。



機械による個人への一切の管理が行われない世界。


そう、それが

『仮想世界』


俗にいう、オンラインゲームである。


多数のプレイヤーが存在するオンラインゲームには現実世界にはない『レベル』というはっきりとした数字がある。


誰もがその数字に惹かれた。

仮想世界ならば自分が誰かより優位に立てる瞬間がある。


誰より上に立ちたい。


そのためならば課金アイテムであれど気にする者は少なかった。


オンラインゲームは以前にも比べ、瞬く間に広がった。

今や1人あたり4つはオンラインゲームに登録しているという。


そこに年齢も性別も関係はなかった。


オンラインゲームといっても様々なタイプがある。


ジャンルは当たり前だが、最も違うのは、従来の

“画面上のキャラクターを動かす”

だけではないということ。



20××年現在、人は実際に

“オンラインゲームに入りプレイする”

ことに成功した。

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