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第4話 孤高のイケメンと大勝負

孤高のイケメンが隣でシャワーを浴びている。

この状況 何かが起こる予感.....

明後日は英語の小テストだ。

内申点を高くするには、小テストでも気を抜くことはできない。

さわは、机にかじりつき必死に英単語を覚えている。


ガラガラガラと扉の開く音がする。


「あがりました ほんと助かりました

ありがとうございました。」


「おうよ」


さわは、そういってシャワーから上がったばかりの陽光ひかるを眺めていた。

さわの目には、陽光が何かいつもと違う雰囲気をかもし出しているように見える。

なんだろう。いつもは陰の空気により隠されている爽やかさがシャワーで洗い流されているようだ。


おまけに、いつもは額を覆っている髪の毛が後ろにかき上げられている。

よって、陽光の芸術的な顔面が100%あらわになっているのだ。


髪に滴る微かな水滴が、フローリングに落ちる。


しばらく2人の間に沈黙の時間が流れる。


さわは、目の前にいるはずの男の子のことがふと気になり、視線を上げた。


同じ部屋にいるその男の子は、何やらリビングとさわの方を交互に見ている。

さわの方を一瞬見て、何か言いたげな表情を見せる。しかし、何も言わずすぐに視線を逸らしリビングの方に向き直る。



…..



「何してるんや?」


「.... いや なんでもないです」


「なんなんや 言いたいことがあるなら教えてよ」


「大丈夫です」


「大丈夫ってなんやねん 気になって仕方ないから教えてや」


「え.. 何いっても怒らないですか?」


「当たり前やろ 私が教えてって言ってるんやから」





「部屋汚すぎませんか?」






陽光のその一言に一瞬固まるさわ。

ゆっくりとリビングの方に視線を向ける。


至る所に空のペットボトルが放置されている。

服の山がそびえ立っており、洗濯済みかそうで無いかがわからない。

教科書や参考書は地べたに平積み というか崩れている。

いつか食べたパックご飯の容器がカピカピとなって放置。


さわはその情景にぐうの音も出ない様子だ。



さわは一瞬何かを考える


そして陽光の方に振り向く。




「住めればええやろ!」

手にはグットマーク 自慢げにそういった。


「よくない!

こんなの人の住む環境じゃないですよ

掃除しましょう」


「ええやろ別に

家は住むためのものなんやから、住めればなんでもええねん」


「だから、よくないって

居住環境が乱れてると心まで乱れてくるんですよ」


さわと陽光で言い争いになる。

それだけ、陽光にとって部屋が汚いことは許せないものなのだろう。


その後も言い争いが続くが、お互いに譲らず埒が開かない様子となっていた。


お互いの主張がせめぎ合う中、さわがあることに気がつく。




「そう言えば、私もうすぐバイトの時間や」


「待って、バイトだからって逃げるなんて卑怯です」


「ても、バイトはしゃーないやろ 私を待ってるお客さんがいるんや....」


さわは、部屋の掃除について、バイトを理由に逃げようとする。



流石の陽光もバイトをだしにこの状況を切り抜けようとするさわに何も言えない様子だったが、


「.....テ....ト」


と何かをつぶやいた。



「こ... 今度の小テストで、勝負しましょう

そこで僕が勝ったら、掃除してください

もちろん逃げないですよね」


陽光から、さわに勝負をふっかけてきた。

不意を突かれたさわだが、彼女は勝負事が大好きでかつ負けず嫌いだ。


「おーいいよいいよ 受けて立つ

テストの点が高いってことは、頭がいいってことで、言ってることが正しいってことやもんな」


当然断ることはできない


「でも、私だけ何か賭けるのは不平等やん

私が勝ったら何してくれるん?」


そう尋ねられた陽光はしばらくの間下を向く。

どうやら何に賭けるべきか悩んでいるようだ。





「上月さんが勝ったら、僕がこの部屋掃除します!」


自信げに顔を上げ、そう言い放った。




が、すぐにその自信の表情が崩れる。


「すみません... やっぱ僕に部屋のもの触られるの嫌ですよね...やっぱりべtsu」


「いや、佐藤くんならええ

よっしゃそれで勝負や!」


陽光の言葉を遮り、さわはそう言い放った。




この瞬間、小テストの後にさわの部屋が綺麗になることが確定した。







3日後 さわは、アパートの前の公園で陽光くんを待っていた。


「私はもう公園着いたで」


そうメッセージを送る。

陽光くんとはこれを期にメッセージアプリの友だち登録をしていた。

待ち合わせもそのアプリ上で行ったのだ。


「お待たせしました 

すみません」


抜群のスタイルと颯爽としたオーラを放つ男の子が近づいてくる。

よく見ると片手には既にテスト用紙を握っているようだ。

よっぽどさわに自分の点数を見せるのが楽しみだったようだ。


「上月さん 見てください!」


陽光くんが自分のテスト用紙の上下を握り、見せびらかせてきた。

まるで、法廷前で”無罪”と書かれた紙をマスコミの前で広げている様な様子だ。


名前 佐藤陽光      96点


テスト用紙には、そう書かれていた。


小テストの点数勝負!

その結果やいかに!?!?!?

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