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苦手な方はご注意ください。

私立白川大学付属高等学校生徒会・短編シリーズ

嘘をつけない生徒達は生徒会役員にドッキリを仕掛けられました。

作者: 楠木 翡翠

【作者より】


拙作は『私立白川大学付属高等学校生徒会シリーズ(https://ncode.syosetu.com/s2032c/)』及び、『生徒会は闇組織でした。(https://ncode.syosetu.com/n3903dm/)』より少し前の内容です。


これらの作品のネタバレは全くございません。

 本日は4月1日。


 世間では新年度の始まり並びに「エイプリルフール」という1年間365日のうち唯一、嘘をついてもいい日と言われている。

 ただし、その日の正午までに限ると言われているらしい。


 しかし、そのようなことを禁じられている学校がある。


 私立白川大学付属高等学校。

 この高校は他の学校(ところ)とは異なり、生徒達は嘘をつくと生徒会役員によって殺められるという校風があった――。



 †



 ここはとあるテーマパーク。

 今は春休みというわけで年代問わず多くの人達が集っている。

 その中に私立白川大学付属の女子生徒が何人か来園していた。


「今日は4月1日だけど、生徒会の人達は私達のことを陰で監視してるだろうな……」

「確実にしてそうだよね……」

「エイプリルフールだけでも監視を解除してくれると助かるのにー」

「いくらなんでも、この高校に入学してから精神が萎えすぎだって……いや、萎えてないんだけどね……」

「どっちが本当だかわからないんだけど」


 彼女らは話しながらアトラクションの順番を待っている時、たまたま手にしていたスマートフォンから着信音とバイブレーションがけたましく鳴っている。


「あっ、メールだ!」

「私のところにもきた!」

「一斉送信というわけは……」


 女子生徒達は受信メールの送信主を確認し、「ヤバッ……鈴菜からだ」と同時に呟いていた。


 そのメールは生徒会役員である鈴菜と呼ばれた女子生徒から送られたもので『あなた達は嘘をついていたらしいので、これから後ろから殺めさせていただきます』といった内容。


「よくぞ、私からのメールに気づきましたねー?」

「「鈴菜!?」」


 彼女らの後ろから鈴菜がひょっこりと顔を出した。

 女子生徒達は少し引きつった表情で彼女を見ている。


「先ほど言ったことは嘘ですか?  それとも本当ですか?」

「うん。本当だけど?」

「本当にそうですか?」

「本当だってば」


 鈴菜と彼女らの尋問は続いたが、彼女はニコリと微笑みながら女子生徒達にこう言った。


今回(・・)は私から折れましょう」

「いいの?」

「本当?」

「ええ。裁かずに済みそうな内容でしたし、なんせ本日は……」

「「本日は……」」

「本日はエイプリルフール(・・・・・・・・)ですし! よいしょっ!」


 鈴菜の手には『ドッキリ大成功!』と書かれたプラカードを掲げられていた。

 それを見た彼女らは驚きを隠せない模様。


「鈴菜にドッキリを仕掛けられた!」

「えへへ。今年度もよろしくお願いしますね」

「よろしくね」

「よろしく!」


 結論。

 生徒会役員のドッキリ作戦に引っかかった一般生徒は1度は殺められる覚悟を強いられるが、最終的にはほのぼのとした雰囲気で幕を降ろすことができることが判明した。


 これから彼女らは2年生としてまた新たな1年間が始まろうとしている――――。

最後までご覧いただきありがとうございました。


2017/04/01 本投稿

2022/02/20 前書き欄修正

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