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日夢大合併

西暦2036年 平成48年 今上陛下は今日も元気につぶやいています。


さて、今回の話に入る前に、ムーを驚かせた、あの砲弾の直撃を受けてもけろりとしていた日本艦の謎であるが、これは、日本艦を上から見下ろすと鍵がある。日本艦は各主砲、ミサイルセル、そして艦橋基部に何かが刻まれている。主砲の場合は旋回警告円にうまい具合に紛れているが。

図面を見るとそれぞれが何かの魔法陣のような者であると認識できる。

日本海軍はこれを30式防爆陣と呼称している。この30は西暦ではなく、平成である。

英国でもこれと同様の物が運用されており、もっと露骨にType2対弾対爆魔法陣Mark3と呼ばれている。

この魔法陣は進水時にはすでに刻印されている。これのすごいところは、燃料さえあれば、ずっと、敵の攻撃を防ぎ続けるところだろう。また、その加護の大きさや方向は各艦のメインフレームや、艦隊旗艦のCICによって、自在に変更可能である。英国では日本が開発したこのシステムこそが真のイージスの盾であるとまで言われている。


『ただいま、最新技術の供与に関する協定に署名を行いました。先方においても最新のこの技術を我が国。そして三帝五王と転移各国の安寧と繁栄のために役立ててほしいところです。』

このつぶやきの10数分後、某つぶやきサービス史上最短時間で一千万単位以上拡散されたつぶやきが投稿された。

『ムー皇帝陛下より、大変な要請を受けました。ムー国内では国民から大賛成を受けたことだそうです。』

『来年2月10日をもって、ムー帝国は大日本帝国東洋道ムー地方になることが決まったので、国内の法整備と吸収併合条約への調印をとのことでした。』

さすがに性急すぎるためこのムーの決定は日本側が固辞し、まず三帝五王と転移各国の協議を行い、さらに次回の列強会議に諮った上で決めようと言うことで時間を稼いだ日本は、英露に泣きついた。

だが、英露の反応は、あっさりした物で、意訳すると

「「あんたの国が1番力あるんだからもらっておきなさいよ。」」

だった。

結局まずは、ムー皇室に皇太子の長女愛子内親王が嫁がれ、逆に晶篠宮真子内親王の元にムー帝国第3王子が婿入りするという形をとった。

それから数年。

サーナ・イ・ムーはムー帝国第三皇女から、大日本帝国次期皇太弟妃へ身分が変わったが、ムー時代に培った外交の腕を遺憾なく発揮し、皇室外交に努めていた。

そして、日本はムーと対等合併という形をとった。これに不満を持ったのはムー側。

『どう見たっておらほの方が地位下だんべ。あんたはもっと要求していいんだ。何で対等なんだ。抗議する。』と言うことで、デモを起こした。

しかし最終決定したら戦で負けない限りは変えないのが日本人。国際社会に新たな国名を大日本及びムー大陸連合帝国と発表し、ムー皇室の存続を図った。

昔から、大陸アレルギーの日本、ムー「大陸」を大日本帝国に取り込むのは国内の反対が大きかった。

そこで、ムー皇室及び、旧ムー帝国政府を残し大陸の統治を任せたのだ。そのための対等合併という説明を行ったことで、悪いことをしたとデモは沈静化した。

実際はさらに、旧領有域だけで人的資源の方が若干不足してるのに、大陸なんざ保有したら、過労死続出で国家崩壊起こすわ。何考えとんねん。そっちのことはそっちでやってくりゃれ。

ということだった。

なお、列強会議通称NG8はそのまま存続で、NG8では日本とムーとして2カ国とカウントするが、通常時は、一つの国として動く。国家元首は大日本帝国の天皇が。副元首が置かれ、こちらはら・ムーが。


この年、太陽と月が沈み巨大な日の出を世界は体験した。

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