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心の準備

「いや。国家ごと転移させるなんて、現在存命の創造主5人の全能力を使っても難しいからね。バチカン程度なら一番能力値の低いお祖母様でも息するより簡単だけどさ。三帝を2020年時点の物で一度に同じ世界に転移させるとなると、三元界がつぶれかねないからね。判定者として許認できません。」

蒼天宮国王執務室

あの歴史介入を終えた皆さんご存じ素っ頓狂の仕事場である。

[何でこんなのが上がってきたんでしょうね。]

上がってきた企画書は、とある世界の日英露の三カ国を別の世界に転移させることで二つの世界の歴史に介入するという物だったが、即刻却下されていた。こっぴどくこき下ろされた上で。


そんな彼女らのとある介入先にて。

西暦2020年10月

日本 帝都

王国と称するかの国と、日英露の三カ国の元首が集まっていた。男女比は1対3。男性不利である。

16年前に先帝の急逝によりわずか4才で即位したばかりだった、ロシアのアナスタシア帝はおいといて、日本の晶仁陛下は87才。英国のアレクサンドラ2世帝に至っては94才という御年ながら。どちらも20代にしか見えないという状態だった。

「すると、今後半年の間に我々三カ国とその影響下に有る国家、それらの出身者とその子孫はこの地球上から消え、別世界に転移する可能性が高いと。それにお国は一切関知しないので非難しないで欲しいと。そういうことなのですね?」

[スァン(はい)。]

「にわかには信じがたいが。」

[スワクン・イ・マナス・エル・メニ。(諏訪級は皆さんの物です。)]

さっきから自国の古語で受け答えしている彼の国の王。

「もし転移しても資源の心配は無いという訳か。」

[ニルハ・エル・ミス・イ・リク・ギル・ハイト・テスク。(日本の皆さんは理解が早くて助かります。)]

「ところで、晶仁は、彼女の言っていることが分かるのか?」

痺れを切らしたアレクサンドラが問う。

「ええ。かれこれ1200年は直接つきあいのあるいわば家族ぐるみですから。」

[飽きた。]

だろうなあという気持ちで一致した三人

[そうそう。言い忘れてましたが、転移しても元の世界との通信は確保します。まあ、物流は諦めて貰いますが。

いきなり通信が途絶えたら困る人が居ますからね。特に大きなお友達は。]


その年の12月十数カ国が一度に世界から消えた。

おいらがヒーローは三帝からこれを聞かされていたため心の準備ができていたが、田舎の大将はいきなり金がなくなったので困り果てた。


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