遠のく意識の隅で。
見慣れたはずの、手のひらを
眺める目玉も存在しており
けれどこれは誰のものだろう
わたしの内側にいるわたしが
わたしの体を認識しながら
感じるすべてを不思議に思う
朝、起きた過呼吸の硬直の後
ふるえるゆびで小さな錠剤
渇いたのどを通ってそれから
わたしはわたしを拒否してる
このまま遠のく意識の隅で
死にたくないと確かに言った
感化されやすく自己を持たぬ
人に流されては我を見失い
大切なものを、忘れてしまう
この手のひらを眺める目玉を
感じる方のわたしが言った
死にたくない、が本音のよう