Prologue
防衛機制
ぼうえいきせい
defense mechanism
適応機制ともいう。精神的安定を保つための無意識的な自我の働き。自己を防衛するため,心のなかの不安,恐怖,欲望,衝動などを抑え,しずめる働きもさす。 19世紀末に S.フロイトによって提唱された。
ブリタニカ国際大百科事典より引用
人間の精神は、時に大きなダメージを受けた時に自己防衛の本能として自らの潜在能力が働く。肉体面でいう免疫活動と似ている。しかし、同時に全く異なる行為でもある。
ところで、人間の脳神経細胞の姿を観察してみると銀河の作りと似ていると言われている。だからといって、何があるかはまだ誰にもわからない。この話は余談だ、忘れてくれ。
では、話を本題に戻そう。
人体には精神的ダメージにたいする防衛機制が備わっていることがわかった。では、我々が棲んでいるこの地球というフィールはどうだろうか?この地球を一個体とするならば、圧力に対する何かしらの対策を持っていても不思議ではない。地球の防衛機制。
それを担う機関が存在する。
その名もBEKS、ベックス。
構成員のほとんどは、上層部を除いてほぼ一般人である。
ただ、ここでの一般人の定義とは、「一般社会で生活を送っている」というニュアンスである。
彼らの身体能力が「一般人」というわけではない。もちろん身体能力に関しては、「超人」である。
人知れず、地球に対するダメージを駆逐している機関、BEKS
その存在を知るものは少ない。ほとんど世間に知られていない。それは、私個人としても非常に不服だ。
BEKSに所属する者として、そしてかつてBEKSに助けられた身として。
もっと、彼らが日の当たる場所で世間から讃えられてもいいのではないか?私はそう思い、ある一点を除けば一介の(身体面も含めた)一般人でありながらBEKSに志願した。
その一点とは、私の頭脳だ。生まれつきなのか、文字を読むスピードと記憶力がずば抜けていた。その持ち前の頭脳が志願に役だったことは言うまでもないだろう。
私の簡単な紹介はここまでにしておいて、早速、みなにはBEKSの活動を知ってもらいたい。
それでは、私が知っている彼らの活躍をここに綴ろう…