第15話
凄い久しぶりの更新でございます。
内容がグダグダかと思われますが、それではどうぞ!
「お、俺の事が好きで剣道部に入部させようって……」
「何か文句がおありですか!?」
戸惑う俺に逆ギレしたかのように怒鳴ってくる羽瀬川。
「い、いや、別にそう言うわけじゃないが……。ただ……」
え~っと、何て言えば良いのやら。余りの発言に言葉が出ない。以前から俺の事が好きだから剣道部に入部させるって……はっきり言って意味が分からん。
でもこれだけ言える事はある。そこだけは羽瀬川に言っておかないと。
「俺も以前から羽瀬川の事は好きだぞ?」
「え……ええええ!!??」
俺の発言に羽瀬川は赤くなっていた顔が更に赤くなり、しどろもどろになり始める。
「あ、あ、あ、天城……! あ、あな、あな……い、い、以前からわ、わたくしの事を……!」
「そう言ってるだろうが」
「はうっ! こ、こ、これって……じ、実はお互いに……。これで、これでやっとわたくしは……」
何か可笑しな発言をしてる羽瀬川だが、取り敢えず言うだけ言っておくか。
「あのなぁ羽瀬川。お前は何を訳の分からん事を言ってるんだ? 友人として好きなのは当たり前だろうが」
「…………友人?」
ん? 何だ? さっきまで妙にはしゃいでいた羽瀬川が急に落ち着きを取り戻したかのようにピタッと動きが止まったな。まぁ落ち着いたなら別に良いか。
「それはどう言う意味ですの?」
「どう言う意味って、そのままの意味だ」
「…………………………………」
「お前とは中学の頃から一緒に剣道をやって、共に研鑽しあった仲だからな」
「…………………………………」
「今は一緒に剣道はやっていないが、それでも俺はお前を大切な友人である事に変わりは無いぞ。これは本当だ」
「…………………………………」
もしそうでなかったら俺は今頃羽瀬川とこうして仲良く話せる間柄じゃないからな。だから羽瀬川の事は友人として好きなのは至極当然なのだ。
それを何で羽瀬川は今になって俺の事が好きだから剣道部に入部させようなんて……一体何を言ってるのやら。
「しかし羽瀬川、俺の事が好きだから剣道部に入部させようってそれは――」
「………………ばか」
「ん?」
「天城のバカ~~~~~!!!!」
バシィィィ~~~~ン!!
羽瀬川の叫びと共に俺の頭から強烈な打撃音が響いた。
☆
「あたたた……。羽瀬川の奴、竹刀で人の頭を思いっきり叩きやがって……!」
「自業自得だよ天城君。愛美ちゃんにあんな事を言うんだから」
「そうだぜ修哉。俺は正直バカかと思ったぞ」
「………江藤はともかく、バカな事をして羽瀬川に成敗された錬に言われる筋合いは無いんだが……」
羽瀬川が俺の頭を竹刀で叩いてすぐに去った後、俺は江藤と錬と一緒に“AMAGI”へ向かっている。因みに和人はデートをキャンセルした女子に謝罪しに行ってるのでこの場にはいない。
その最中にさっきの事を説明すると、二人は物凄く呆れたような顔になっていた。俺は呆れる様な事を言ったつもりはないんだがな。
しかし何で羽瀬川はいきなり俺の頭を叩いたんだ? 叩く前までは百面相みたいに奇怪な行動をしていたと言うのに。
「天城君、明日は必ず愛美ちゃんに謝るんだよ。良い?」
「何故俺が羽瀬川に謝るんだ? どっちかと言うと俺が被害者なんだが……?」
「と・に・か・く! 先に天城君が謝るの!」
「わ、分かった……」
強く言って来る江藤に一先ず了承する俺。ここで下手に否定すると、江藤が女の子について云々とかの説教が始まるからな。
「お菓子を食べ終えたら、天城君には女の子の純情について教えるからね」
おいおい、どっちみち説教をするつもりなのかよ。出来ればそれは勘弁して欲しいんだが。
「今の修哉には必要な事だな。存分に愛奈ちゃんに教えてもらえよ、修哉」
いつもバカやって酷い目に遭ってるお前にだけは言われたくない台詞だぞ、錬。
そう思ってるといつの間にか“AMAGI”に着いた俺達はすぐ店に入ると、期間限定のお菓子目当てでやって来た女性客の大半がいた。
「うわぁ……相変わらず大人気だねぇ」
「客の殆どが修哉の親父さんが作ったお菓子を食ってるな。こりゃホント事前に予約しとかなきゃ食えなかったな」
「にしても、こんなに混んでると此処で食べる事はどうも無理そうだな。それに――」
周りを見てる俺に、
「あ、丁度良かった修哉。悪いけど今は人手が足りないから手伝ってくれないかい?」
仕事をしている父さんと目が合い、すぐコッチに来てそう言ってきた。
「息子の手を借りなければいけないほど大変なんだな。ってか俺ついさっき帰ってきたばかりなんだけど?」
「文句は後で聞くから、早く着替えて」
「はいはい」
「あ、あのぅ店長さん……」
「良かったら俺達も手伝おうか?」
手伝いをしようとする俺を見た江藤と錬が父さんに手伝うと言ってくる。
「ありがとう二人とも。けど、そう言う訳には行かないから気持ちだけ受け取っておくよ。それに君達はお菓子を食べに此処に来たんでしょ?」
「それはそうですけど……」
「けどこんな状況で俺達がゆっくりしてたら気まずいと言うか……」
「気にすんな二人とも。父さんの言うとおり、お前等はお菓子を食べに来たんだからゆっくりしていけ。それじゃ後でな」
遠慮がちに言って来る江藤と錬に俺は問題無いように言ってすぐに奥の控え室に入り、剣道具を置いてすぐ制服に着替えてウェイターの仕事を開始する。
「店長、チーズケーキはキッチンですか?」
「ああ、キッチンの冷蔵庫に入ってるよ」
流石に仕事中では父さんとは呼べないので敢えて店長と呼んでいる。
「あら修哉君。久しぶりねぇ」
「お父さんのお手伝いをするのは感心するわぁ」
「どうも」
父さんが接客しているお客さんが俺を見て笑みを浮かべていた。この人達は常連で既に顔見知りだから俺の事を知っている。
もうついでに言うと、この人達は父さんに自分達の娘に見合いを勧めている。その事に父さんは何度も断りを入れてるが、向こうは諦めずに会うだけでもと食い下がってる事もあるが。
「お客様、どうぞごゆっくり」
そう言って俺はすぐキッチンへ向かい、冷蔵庫を開けて中に入ってるチーズケーキを取り出す。そしてすぐにチーズケーキを取り出して飲み物と一緒にトレーに乗せ、錬と江藤が座ってる席へと持って行く。
「お待たせしました。本日の期間限定であるチーズケーキとお飲み物です」
「おう。待ってたぜ修哉」
「あれ? 天城君、ボク達アイスコーヒーは頼んで無いよ?」
チーズケーキと一緒に飲み物であるアイスコーヒーをテーブルに載せていると、江藤が不思議そうな顔をしていた。
「羽瀬川との試合に付き合ってくれた俺からのサービスだ。あ、チーズケーキ代は頂くけどな」
「何だよ。チーズケーキもタダにしてくれよ、修哉」
「俺はそこまでお人好しじゃないぞ。そんな事言うお前はアイスコーヒー代を貰うぞ」
「じょ、冗談だって……」
図々しい事を言う錬に俺が釘を差すと、錬は反論せずにアイスコーヒーを飲み始める。
「天城君って女の子の事は鈍いのに、こう言う事には気が利くんだね……(ボソッ)」
「何か言ったか江藤?」
「何でもないよ。それじゃ天城君の折角のサービスだから、遠慮なく貰うね。いっただっきま~す♪」
そう言って江藤はチーズケーキを食べると、
「……(モグモグ)……う~ん美味しい~♪ やっぱり天城君のお父さんが作るチーズケーキ最高~♪」
凄く幸せそうな顔をする。
「ホントにうめぇな。丁度良い甘さで全然飽きない上に、アイスコーヒーと一緒に飲むとさっぱりするし」
江藤と同様にチーズケーキを美味しそうに食べている錬。
二人がチーズケーキを食べている最中、俺は仕事に戻り、閉店時間になるまでウェイターをやっていた。




