雪の女王vs光星①
「ついにこの日がやってきたか……」
と隣で弐雲がつぶやく。
「言っとくけど弐雲、お前には絶対負けないからな」
正直ここ何日か必死に勉強していて自身があるので弐雲にそういった。
「この日のために俺がどれだけ勉強したか知らないだろ」
「つい昨日彼女と遊ぶとか行ってたくせによく言うわ」
「あれも勉強のうちだろ」
そんな会話を弐雲としているとチャイムが鳴り、各々が席につく。
「はい、じゃあテスト配ってきます」
そう言い数学の問題が配られる。
正直今回俺は訳合って学年一位を目指している。
正直ケーキを食べたいのもあるがそれ以上に入試の順位で美玲に負けているのが悔しいと感じているからだ。
(家ではずっと遊んでる感じなのにいつ勉強してるんだよ)
と思いつつテスト用紙に答えを書き込むのであった。
三日後、無事に定期試験が終わった。
「紫龍、今回俺めっちゃ自信あるわ」
「弐雲、お前中学の時も同じこと言ってたよな」
二人の会話が聞こえる。
「そんで弐雲の中学のテストはどうだったんだよ」
「学年順位が三位くらいだったはず」
そう紫龍が言うと弐雲が訂正してくる。
「二位の間違えな」
「ごめん、一位以外の人が誰だかおぼえれなくて」
紫龍がドヤ顔で言っている。
前に聞いた話だと、紫龍の中学時代の成績は常に学年一位だったらしい。
「その流れで行くと今回も紫龍に負けてそうだな」
「うるせぇ」
そう弐雲が返す。
「んじゃ俺今日予定あるから先帰るわ」
そういって紫龍が帰ると弐雲も一緒に帰っていった。
「お疲れー」
二人に挨拶をしたあとにして自宅へと帰る。
「美玲、ただいま」
「やっと帰ってきた、で自身はどう?」
「まぁ、正直に言って一位の自信しかない」
「ふーん。ま、口ではなんとでも言えるからね」
そう上から目線で言ってくる。
「そっちこそどうなんだよ」
「まぁ入試と同じくらいの自信かな」
「あー、そう……」
「明後日テストが返される前にケーキ買っておいてもいいんですよ光星さん」
「そっちこそ先にケーキを買ってても全然いいんだよ美玲さん」
そんなかんじで少しピリピリしている光星と美玲であった。