第三話 「道のり」
あらすじ
王様に集められた次の日、メンバーは城の前で集まる。ようやっと旅が出来ると思ったが、魔王城への道はそんなに簡単ではなかった。
「まぁ全員集まったし、冒険を始めようか。」
みんなノリノリで首を縦に振る。まぁ俺もなんだがな。
「ですが、魔王城にはどうやって行くんですか?」
「確かにそうだな。」
(みんな知らなかったのかよ!勇者は知ってないとダメじゃないか!?ここは知ってる俺が行くべきか…)
「それなら僕知ってるよ。魔王城まではちょっと遠いけど…」
「頼もしいですマキアさん!ぜひ案内してください!」
(頼られるとなんか嬉しいな。)
俺の覚えてる記憶では、国から村までは結構歩くはず。
「ここから結構歩いて村があるから今日はそこまで行って休もう。」
「あぁ、ありがとう。頼もしいよ。」
「でもな、おっさんはなんでそんなにここの道に詳しいんだ?」
(俺が元勇者一行だってこと言った方がいいのか?)
言えばきっと関心されるだろうけど、言ったら色々頼られて迷惑になるのでは…?
それに戦士の子は元勇者に強い憧れと執着があるし、アネモについて色々聞かれると面倒だな。
よし、黙っておこう。
「ちょっと前にここら辺に用事があって…魔王城への道は何となく知ってるんだ。」
「そうか。何度も言うが頼りになるな。」
(言う時が来たら改めて言うか…)
◆ ◇ ◆
「あ〜…疲れた…おっさんよォあとどれくらい歩くんだよ?!」
「そうですね…さすがに疲れました。そろそろ村で休みたいです。」
「冒険者っぽいこともせずに歩いてきたからな。」
「あと徒歩3分で村だ。頑張ろう。」
(久々にいっぱい歩くとすごく疲れるな…)
「なんか…ここ妙な匂いしねぇか?」
「匂い…ですか?確かに少し焦げ臭い気がします…」
(この匂い…なにか覚えがあるぞ…)
「行ってみよーぜ!」
「そうだな、行くことが1番だ。」
◇ ◆ ◇
(村の近くまで来たが、やはりこれは…)
「匂いが濃くなってんな…やっぱこの村からだ。」
「皆さんあれ…見てください!!」
村にはやはりドラゴンが居て、村を襲おうとしてる様子だった。村のみんなも気がついている、これは俺らの出番だ。
「っしゃー!やっと敵だ!さっさと倒そうぜ!!」
「ここは勇者らしく俺が先頭行こう!」
「は!?」
カランとマーシャがくだらない喧嘩をしている。 まぁそんな時もドラゴンは待ってくれないのだから仲裁に入る。
「ちょお前ら、今はドラゴンを倒すのが先だろ?勇者は勇者らしく、戦士は戦士らしく突っ込めばいいじゃないか。」
「「それだ!!」」
(2人って何気に似てるところあるんだよな…)
「行ったるぜー!!」
「俺が先に攻撃する!!」
そう言って勇者と戦士が突っ込んでいる間に俺と僧侶はサポートに回る。
(なかなかこのグループも楽しいな…)
見てくれてありがとうございます。遅くなってすいません…感想も書いてくれないかなと心で願っています。あとイラストを入れようか迷ってます。