秋が満る
秋が満る
秋が満る
大地が満る
最後を飾るために
最初を美しく始めるために
落葉は
様々な色で大地を飾り
最後まで自分らしく生きながら
土へと帰っていく
衣を脱いで裸になった木々は
硬い鎧の下で頼もしく
最初となる命の芽を守る
ありとあらゆる生き物達
せっせと
枝から枝へ
庭の端から端
お隣を超える境界線などはなく
大地の下には柵もない
全てのものが絡み合い
手を強く握り合い
無言の約束
巡る季節は鼓動のように
規則正しく
最初となる命を温める