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どれだけ君が汚れようとめちゃくちゃになろうとも、それでも僕は何度も君を傷つけて愛し続けるよ

作者: 十日兎月



ふつふつと湧き上がる君の熱情が、

僕の嗜虐心を擽る。

その熱情に駆られた君の中で、

一体どんな世界が広がっているのだろう。


触れただけで火傷しそうなその雪化粧のような肌も、

ところどころ膨れ上がった焦げ目も、

すべてが魅力的に見えるんだ。


どうして君はこんなにも僕を夢中にさせるのだろう。

何もかもが愛おしい。

そうして僕好みの香りを漂わせているのも、

もしかして君の計算の内だったりするのかい?


たとえ罠でも構わない。

そんな蠱惑的な君を見つめていると、

めちゃくちゃにしてやりたい衝動に駆られる。

手に持つ三叉の矛で、

君の肌を貫きたいと僕の心が咆哮する。


でもね。

いつも僕は後悔するんだ。


獣のようにめちゃくちゃにしてしまった君を見て、

僕はどうして君を綺麗にしてあげられないのだろうと後悔してしまうんだ。


本当は君をめちゃくちゃになんてしたくないのに。

綺麗にしてあげたいのに。

それでも君を汚さずにはいられないんだ。


勝手だよね?

ごめんね?

呆れちゃうよね?


こんな僕を許してほしい。

愚かで成長しない僕を見逃してほしい。

ワガママな僕を甘やかしてほしい。


だけどせめてこれだけは言わせてくれないかい?



君の事が大好きでした。



これだけは何度同じ事を繰り返しても、

何度も同じ事を言うよ。


めちゃくちゃにしたいくらいに汚したくなるくらいに君が好きだって。


だけど世界はそんなに優しくないから。

君を作った人が容赦なく言うんだ。

冷たい眼差しで僕をこう叱るんだ。



「 ス プ ー ン を 使 え 」





 以上、「グラタンってスプーンを使った方が綺麗に食べられるけれど、やっぱりグラタン通としてはフォークを使いたいよね」という詩でした。


 ちなみにスプーンフォークという食器もありますが、あれは邪道だと思っています。

 むしろ邪教と見なします(フォーク過激派)。

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