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ファンとは?

サクラと咲を連れ、ベンのホームパーティーへ向かう。

ベンのアパートの前で止まり、

「服装変じゃないかな?

からかわれたらどうしよう。」

とサクラと咲に最後のアドバイスを求める。


「だから相手ベンだしそれが正解だって。」

咲が面倒くさそうに答える。



「手土産これでいいのかな?」


「さーちゃんまだ20歳だし、僕とサクラに至ってはまだ未成年だし、これくらいが普通。」

咲が念押ししてくる。



思い切ってベンのアパートの呼び鈴を鳴らす。



勢いよくドアが開き、ベンが出てくる。

上がらせて貰うとあらかたみんな揃っているようで、ホームパーティーは始まっていた。


ベンが奥へと向かい奥さんを呼ぶ。

「知ってると思うけど妻を紹介するよ。」



「あ!」

思わず大きな声が出た。

シャロンだ。


「久しぶりね。

こんなに立派になっちゃって。」

シャロンは嬉しそうにハグをしようとする。

僕は拒絶反応が起き、シャロンのハグをかわした。


場が凍りつく。


ー早速、やらかしてしまった。ー

僕がどうしていいものかとソワソワしていると、シャロンは凍りついた空気をどうにかしようと、コツンと頭を叩きながら

「あの時はごめんなさい。」

と僕に謝った。


「シャロどういうことだい?」

ベンが事情を聞いてくる。


僕は慌てて、

「何もないから!!」

と潔白であることを必死でベンに訴える。



「シャロ!

紗倉教授とヤったって言ってなかったっけ?」

斜め上のベンの発言に僕は心臓が止まるかと思った。

冷や汗が止まらない。



「実は…。

他の女とはセックスしてるのに、私とはしないのがどうしても許せなくて、シタことにしてたの。」

シャロンは悪びれる様子もなくテヘペロをする。


「紗倉教授そうなのかい?」

ベンは顔面蒼白だ。


「だからさ、あの時も僕とシャロンとは何もないって言ったじゃないか?

なのにみんなは僕を信じずにシャロンを信じて噂を大きくした。

それにシタだけじゃないだろ?

シャロンは、僕に襲われたと言ったじゃないか?」

僕は怒りに震えながらも、冷静にあの時のことを説明する。


「紗倉教授、本当にすまなかった。」

ベンが頭を下げる。


シャロンも

「本当にごめんなさい。」

今度は真面目に謝る。



と、横目で見るとサクラが怒りの表情を浮かべている。

「お前、さーちゃんが嫌いだろ?

さーちゃんは確かに顔がいいし、頭がいい。

お前は、自分の価値が高いと詐称する為にさーちゃんからレイプされたと言ったのか?」


シャロンは言い返す。

「その言い方は酷いわ。

そんなのアナタに関係ないじゃない!

それに謝ったんだから。」


「謝った?

謝れば何を言ってもよいのか?

さーちゃんをひとりぼっちにして苦しめてもいいのか?

それベンとは方向性が違うイジメだぞ。」



ベンが割って入る。

「サクラ。

俺もシャロも悪かったよ。

君の怒りは(もっと)もだ。

だけど、今、シャロは妊娠しているんだ。

どうか怒りをおさめてくれないか。」


「サクラもういいよ。」

僕は、妊娠したシャロンを気遣いサクラをなだめた。



「さーちゃん…」

サクラは、まだ何か言いたそうだったが言葉を飲み込んだ。

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