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木漏れ日の公園で

サクラと咲と近くの公園へ来た。

3人で散策する。


緑が一面に広がり、木漏れ日が眩しい。

サクラと咲は僕の体調を気にしている様子。


僕は口を開いた。

「そうそうサクラ、咲。咲に戸籍が認められたよ。今度3人で日本に行こう。」


「本当なのか?咲ちゃんおめでとう。」

サクラが咲に抱きつく。


咲は驚き、

「ありがとうございます。こんなに早く認められるとは思ってませんでした。」

と、少し驚いている。


「サクラの時はなかなか大変だったけど、今回は前例があったからね。

それに各国が研究を進めていることだから、戸籍の制度も整ってきたんだろう。」


「確かに遺伝子技術から誕生した人間に戸籍は必要ですもんね。」


「そうそう。」

咲は、ちょっと嬉しそうだ。



「日本に着いたら、みんなでおにぎりを食べよう。」


「は?」

「え?」

サクラと咲はおにぎりに疑問を持っているようだ。


「美味しい米を食べさせたいんだ。」

サクラが誕生したばかりの頃、味覚が敏感であまり食事ができなかった。

食事にはいつも悩んだし、美味しい米がここで手に入ればと思った。

やっと、その時の願いが実現する。



「あの神様、いつここを発つのだ?」

サクラは興奮を隠せない様子で顔を覗き込んでくる。

ここで生まれ育った2人は、まだ日本を知らない。

戸籍が取れたらと先延ばしにしていた状態で随分待たせてしまっていた。


「研究も提出する資料にも一区切りついているし、万が一のストックも作ってあるから、いつでも発てるよ。」


サクラも咲も子供のようにはしゃぐ。

なんとも可愛らしい。

最高の癒しだ。


僕は朝悩んでいたことが嘘みたいに笑顔を取り戻した。


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