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96 あるモンスターバスターの日記  (続・恋愛の極意?)

◎月X日 K.Hさん「モンバスお姉さん、いろいろ助言を頂いてありがとうございます。

 自分がもてもて状態から一転、付き合っていた女の子たちから総スカンを食う状態になったのは『二股、三股かける』行動が女性の逆鱗に触れるからだとようやく理解できました。

 しかし、魅力的な女の子を見るとついつい迷って複数の女の子に声を掛けたくなってしまいます。どうしたら一人に絞ることができるでしょうか?

 また、『浮気がばれるとまずい』のであれば、『浮気がばれないようにする技術』を身に付けたいと思います。

 『浮気を発覚させない技術』というのも出来れば教えていただきたいです。」


 モンバス姉さん「反省したかと思ったら、いつのまにか『浮気がばれない技術がないか?』とか不遜な質問になってしまっているんですが?!!

 そんな技術はありません!!真実の探求者・モンスターバスターに暴けない悪事などこの世に存在しません!!」



 「というわけで、今日は特別ゲストとしてミーシャさん、良太君のカップルにお越しいただきました。

 とりあえずお二人に『婚約成立おめでとうございます!!』の拍手をお願いします♪」

 みんなが拍手する中、望海ちゃんが我々にお二人を紹介してくれます。

 良太君は半ば呆然としており、ミーシャちゃんは嬉しそうに良太君の左手に自身の右手を絡めて寄り添っています。


 「まあ、すっかり二人とも仲良くなったのね♪

 良太君の卒業と同時に結婚してもいいようね♪」

 「アルテアさん、待ってください!!なんで話がそこまで進んでしまっているんですか?!!」

 良太君があわあわ言っているね。


 「え?!!良太は私と結婚するのが嫌なの?!」

 ミーシャちゃんが愕然として固まっている。

 「いや、全然嫌じゃないです!!!…ただ、出会ったと思ったら、もう数か月後には結婚するという話になっているんで、頭が追い付かないだけなんです!」


 「良太君。人生は待ってはくれないのよ!!襲い掛かってくる事態に戸惑っている暇があったら、一つ一つ冷静に対処するしかないの。

 良太君が今回を逃したら下手すると『一生彼女ができないかも』しれないの。

 ここは急展開なようでも『何が何でもチャンスをゲット』する方が賢いと思うわ!」

 「ちょっと待ってください!!一生独身になるかもしれないんですか?!!

 それと、ミーシャさんご本人は美人で優しくて不満なんか全然ないですが、『女王のお婿さん』という立場に急になるのが不安なんですよ!!」

 よっしゃ!良太君、よくぞ言いました!

 恋愛に免疫のないミーシャちゃんが人のいい良太君にメロメロになっている現状で、『ミーシャちゃんに不満』とか言いだしたら『説得(物理)』するか『教育(物理)』しなければいけなかったかもしれないですから。


 「それなら大丈夫。私がグリフォン国の主要メンバーを『説得(物理)』するから、どこからも文句は出ないと思うわ。」

 「そうね。それでも不満がありそうなら、私も『説得(物理)』するから、必ずみんなが協力してくれると思うな♪」

 「瀬利亜!アルテアさん!!待って!!!

 そこまでしてもらうと『国政に色々支障が出そう』だから、お手柔らかに動いて!!」

 私とアルさんの申し出にミーシャちゃんが泣きそうになってます。


 「大丈夫、国内の反発が強い場合に『不条理な反発をする相手だけにこっそり』説得(物理)するから安心して♪」

 「全然安心できないよね?!!」

 ううむ…。良太君が私の説得になかなか応じてくれません。


 「大丈夫、大丈夫。強硬策を使わなくても、いざとなったら『不条理な反発をする相手だけにこっそり』魔法的に思考をコントロールすることもできるから♪」

 「アルテアさん!それ、洗脳ですよね?!!説得(物理)より、さらに悪質な気がするんですけど?!!!」

 「まあ、良太君たら良心的ね♪それでこそ、ミーシャちゃんを託せるというものだわ♪」


 「まあまあ、皆様。ミーシャさんと良太君の問題は『どんな手段を使ってでもうまくいくように持っていく』ということで『関係者の合意が取れている』わけですから、この辺にして、そろそろ本題に入りましょう。」

 おお!司会の望海ちゃんがうまく誘導してくれてます。

 ただ、気のせいか、ミーシャちゃんと良太君の顔色が少し青くなったような気が…。


 「さて、本題の読者からの質問のコーナーです。

 しかし、このK.Hさんは本当に学習しない人ですね…。この人こそみんなで『教育(物理)』してあげた方がいいんじゃないでしょうか?」

 望海ちゃん!いくら平岡…げふんげふん!!K.Hさんがアホたれとはいえ、勝手に他人の人生に介入していいわけはないのです。

 それよりも『浮気というのがいかに害悪であるか』をしっかりとこのコーナーでお伝えすることで、『健全な恋愛をする有意義さ』を伝えることの方が大切でしょう。


 「なるほど…。では、浮気とか二股、三股に関することでこんな質問を皆さんにすることで参考にしてみたいと思います。

 『絶対に浮気がばれないとしたら、あなたは浮気をしてみたいと思いますか?』

 はい、光一さんお願いします!!」

 えええええ?!!!望海ちゃん、いきなり光ちゃんに振っちゃったよ!!


 「もちろん、絶対にありえへん!!」

 おおっ!!光ちゃんが迷わずにきっぱりと断言してくれました。


 「万が一わてが浮気した場合『ばれへん可能性が全くあらへん』いうのは置いておいてやね…。」

 …確かに、うちの関係者を見れば我々の誰かが浮気なんぞしようものなら『一〇〇〇%』ばれるのは間違いありません。


 「今までのわての経験上、他のどの相手とのコミュニケーション(物理)よりも瀬利亜はんとの愛情たっぷりのコミュニケーション(物理)は次元が違うくらい素敵なんや!!

 『最高の御馳走』を脇に置いて、『確実に味の落ちるつまみ食い』なんぞしたいとも思わへんね。」

 光ちゃんがドヤ顔しながら断言します。

 『コミュニケーション(物理)』が何を意味するのか気付いた望海ちゃんと私が少々顔を赤らめてますが、アルさん、巧さんは気付いても顔色一つ変えず、また、『気づかない』ミーシャさんと良太君がきょとんとしています。


 「…ええと、『コミュニケーション(物理)』てなんですか?」

 おおっと!!ミーシャさんが勇気を持って聞いてしまったよ?!!


 「おっと、専門用語を使おうてもうたね。

 ミーシャはんと良太はんの間なら『夫婦の跡継ぎ作り』言うたほうがわかりやろか?

 まあ、夫婦やのうて多くのカップルの場合は『出来てしもうてから夫婦になりはる』場合も多々あるようやけど♪」

 光ちゃんのエスプリの効きすぎた説明にさすがにミーシャちゃんと良太君もわかったようで、顔が真っ赤になって慌てています。


 「そういうわけで、『夫婦の肉体的コミュニケーション』の良し悪しは『愛情に大きく左右される』ことがはっきりわかったんや!

 そういうわけで、お二人はんも『夫婦の肉体的コミュニケーション』の質的向上のために『愛情を育む』ことと『技術向上』の両方に精進されはることをお奨めするで♪」

 言いながら、光ちゃんがお二人にはっぱをかけてます。


 「錦織先生。『技術向上』って一体?」

 「それはやね…。」

 良太君の問いに光ちゃんが詳しく『技術』について説明を始めます。

 ええええええ!!!担任の教師が教え子に対してそういう『一八禁の内容』を説明していいものでしょうか?!!

 「いや、担任やからこそ『夫婦円満の秘訣』を伝えた方がいい思うたんや♪」


 詳細は省かせていただきますが、『未経験者』のミーシャさんと良太君には非常に刺激の強い内容だったようで、完全にノックアウトされてしまいました。



 「それでは、再び質問タイムです。」

 望海ちゃんがようやく平静に戻り、再び質疑応答を再開します。


 「『絶対に浮気がばれないとしたら…』……ええと、瀬利亜さん、アルテアさん、巧さんにはするだけ無意味な質問ですね。

 ちなみに理由は…もしかしなくても光一さんと一緒ですよね?!」

 私たちの顔を見ながら望海ちゃんが確認する。

 私と巧さんは涼しい顔のまま『無言の肯定』をし、アルテアさんはニコニコしながらこくこくうなずいています。


 「望海はん、すまん!つけ加えることがあったんや!」

 お光ちゃんが再び挙手して話を始めます。


 「いくらばれへんいうても、万が一浮気してもうたら、瀬利亜はんと『肉体的コミュニケーション』をさせてもらう時に良心がとがめて『心に引っ掛かりを覚える』ようになってまうと思うんや。

 そんなことになったら全身全霊で瀬利亜はんに甘えて『肉体的コミュニケーション』を思う存分楽しむのが難しうなると感じるんや。

 つまり、『質の落ちるつまみ食い』をしてもうたばっかりに『日常の愛情たっぷりの最高の御馳走』を損なう羽目になるいう悲しい結果になってまうわけや。

 そんなアホな行動を取りたいとわてが思うわけあらへんやん♪」

 またもやドヤ顔で光ちゃんが宣言します。

 うん、光ちゃんがおばかで、とても人がいいことを再発見です。


 「ちなみにこの内容に関して……瀬利亜さん、アルテアさん、巧さんは同意されるということでよろしいですね。」

 アルさんが特に嬉しそうにうなずかれてます。


 「で、次はミーシャさんと良太くんは……ノックアウトされているようなので、まあ同意ということにさせていただきましょうか…。」


◎月X日 K.Hさん「モンバスお姉さん、いろいろ助言を頂いてありがとうございます。

 自分がもてもて状態から一転、付き合っていた女の子たちから総スカンを食う状態になったのは『二股、三股かける』行動が女性の逆鱗に触れるからだとようやく理解できました。

 しかし、魅力的な女の子を見るとついつい迷って複数の女の子に声を掛けたくなってしまいます。 どうしたら一人に絞ることができるでしょうか?

 また、『浮気がばれるとまずい』のであれば、『浮気がばれないようにする技術』を身に付けたいと思います。

 『浮気を発覚させない技術』というのも出来れば教えていただきたいです。」


 モンバス姉さん「『浮気を発覚させない技術』に関してですが、それに関しておもしろい統計があります。

 短期的にですが、『男性の浮気の8割が、女性の浮気の2割がばれる』と言います。

 つまり、『男性が自分の浮気を隠すのは至難の業』なのです。

 さらに科学が発達し、情報伝達速度が大きく上がった現在、隠し事をするのがどんどん難しくなっています。つまり、浮気を隠すのは日に日に難しくなっているのです。


 さらにすごく浮気を隠すのがうまい人がいても、我々モンスターバスターがそのような『非道な行為』を見過ごすはずがないのです。

 どんな手を使ってでも『浮気という非道な行為』を突きとめて表沙汰にできることを『自信を持って断言できます。

 『浮気を隠そうなどという不埒な行為』は考えない方が身のためなのです。


 なお、異性と『肉体的なコミュニケーション』を取る場合、『愛情あるパートナー』と行う場合と、『浮気というつまみ食い』をする場合は愛情あるパートナーとの方が『充実度が圧倒的に高い』と『たくさんの経験を持つ人達の証言』から明らかになりました。

 『浮気という不埒な行為』は『自身やパートナーの生死に関わりかねない』だけでなく、肝心の『日々の充実したうふふタイム』すら損なう危険が高いのです。

 つまみ食いを考える暇があれば、愛する大切なパートナーとの時間を充実させるために、日々の相手への行動に愛情を込めることと、『肉体的なコミュニケーションの技術向上』に努めた方がはるかに建設的であると言えるでしょう。」



 ええと……なぜかこのコーナーに対する『夜の相談』が増えて、モンスターバスター日本支部長が卒倒しました。


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