第11話 天国から地獄へ
日が暮れているのに馬車を無理やり出して移動している。
変に思わないはずがない。
メイドは出発を促してそれ以降、一言も口を開いていない。
リエラは何も喋らなかった。
話しかけても反応は鈍い。
こんな状態でアルシエルに任せることなどできないので、俺は屋敷を出てからこちら、ずっと体の行動権を奪う形になっている。
こんなにも長くアルシエルの体を独占したことはなかった。
それでも何も影響はないのだとすると、俺のほうに主導権があるのかもしれない。
どれほど進んだだろう。
夜は遅くなり、俺も眠気にじわじわ侵略を受けていた。
そんな頃に馬車は目的地に着いた。
「降りてください」
メイドが率先して馬車を降りる。
あるいは一秒たりとも、俺たちと一緒にいることが嫌になっているのか。
俺たちもよろよろとその後に従った。
雨粒がローブを打つ。
周囲を見渡すと、ぽつりぽつりと濃紺のなかに屋根が見えた。
家屋から光が零れている。
どこかの村らしいことがわかる。
待ち合わせのスピカ村から半日は移動しているはずだ。
もしかしたら近くの村かもしれない。
日本にいる時とは違って、この世界の集落ごとの距離はあまり近くない。
目の前に明かりがある。
それに向かってメイドは歩くので、黙ってついていくしかなかった。
丘を登り、メイドは民家のひとつの前で立ち止まった。
敷地がそれなりに広いので、たぶんこの村の村長だろう。
「夜分遅くにすみません。以前お話をさせていただいたエルマと申します」
そういえばエルマという名前だった。
ここ二カ月近く一緒に苦楽を共にしたはずなのに、まったくと言っていいほどエルマに興味も関心も抱かなかった。
使用人と言う立場ならそれでよかったのかもしれない。
しかしいまは、俺たちの生命線だ。
これからはもっと気を配るようにしよう。
俺にはリエラがいるが、彼女には押し付けられたふたりの足手まといしかいないのだから。
戸が開き、ふてぶてしい男が現れた。
横柄な態度で濡れ鼠の俺たちを見下ろす。
背が高く、恰幅もいいせいで迫力があった。
祖父のような静謐の中に張りつめたような緊張感があるのとは違い、傲岸不遜というのを絵に描いたようだ。
俺たち双子を値踏みするような目で、男に見下ろされた。
「ひとりでいいと言ったはずだが?」
「まだほんの五歳です。いまから仕込めば、どちらも用途によって使えるようになりましょう」
「ふむ……」
男はだぶついた二重顎を撫で、思案する。
「少年のほうは頭がよく、この年で魔術も使えます」
「聞いていたが信じられんな。この年で魔術を使えるなんて聞いたことがない」
「いえ、彼の父も若くして魔術師となっておりますので、遺伝でしょう」
「女の方も使えるのか?」
「そちらは普通の子供です。ただ容姿がいいので、従順に育てれば誰もが羨むような女になりましょう」
俺が聞いたエルマと男の話が聞き違いでなければ、これから予想される答えは最悪でしかない。
「まあいい。死んだところでひとり残ればよい」
男はいったん家に引き返し、何かが詰まった小袋をエルマに渡した。
エルマは深くお辞儀して、次に俺たちの前にしゃがみ込んだ。
「いいですか、おふたりとも。今日からこの家で暮らすことになります。辛いこともありましょうが、力を合わせて乗り越えてください」
エルマは初めて俺たちの手に触れ、しおらしい素振りで抱きしめてきた。
だが俺は騙されない。
俺たちはエルマに売られたのだ。
おそらく、裕福な家の小間使いとして。
俺はエルマを無理やり引き剥がして妹を隠すように立ち、彼女を睨みつけた。
「自分が生きるために俺たちを売って、ろくな生き方ができると思うなよ」
エルマは雷に打たれたように目を見開くが、すぐに憎々しげな顔つきに変わる。
これが彼女が押し込めていた内面だろう。
「約束の期日を過ぎても連絡のひとつも寄越さないあんたらの両親のほうがよっぽどひどいよ。もう死んでいたりしてねえ」
顔を歪めて笑う。
こんなに性根の腐った女だったか。
いや違う。
長い旅の間に、積りに積もったストレスが彼女の心を歪めたのだ。
その自覚はある。
俺は妹ばかり気にかけて、エルマのフォローは何もしなかったのだから。
彼女は用が済んだとばかりにさっさと歩き出す。
リエラも彼女についていこうとしたが、俺が押し留めた。
いまはもう、この意地の悪そうな男の所有物だ。
折を見て逃げ出そう。
だがそれはいまじゃない。
リエラは弱り切っている。
どこかで腰を落ち着けて、ちゃんとケアしなければいけない。
当てもなく飛び出してろくな生活が送れず、さらにリエラの精神を追い込むようなことになれば目も当てられない。
辛いところから逃げ出せばなんとかなるという考えは、突発的に動く子供の甘い理想でしかない。
現実はもっと過酷で、誰かに庇護されていないと辛いものだ。
中身は三十代なのだから先を見て行動しなければならない。
ひとまずは目の前の男である。
くすんだ茶髪が頭の上にへたのように乗っかっている。
唇がぶ厚く、目つきも悪い。
いかにも悪そうなことをやっていますよ~と言う顔だ。
これで慈善事業家だったら、人間もまだまだ見捨てたもんじゃないなと遠い目をすることだろう。
「最初に言っておくが、まずオレを怒らせるなよ。おまえらはオレが買った。オレの命令には絶対服従だ」
返事をしなかったら、いきなり腹に蹴りを入れられた。
五歳児の体がぬかるんだ泥水の上に叩きつけられる。
見た目通りのクズ野郎だった。
人間も終わったな。
と、内心で思いつつ、あわや胃の中のものを戻しそうになった。
「…………っ」
「返事をしろよ。常識だろ」
いきなり五歳児に蹴りをくれるのは常識なのかと問いたい。
いや、奴隷のような扱いだったとすれば人権など俺たちにはないことになる。
家畜の様に扱われても誰も口を挟めないのかもしれない。
この世界の奴隷制度は、もしかしたら過酷そのものかもしれない。
だが、この世界の常識と俺のいまの気持ちは別物だ。
ぶっ殺してやろうか。
と、物騒なことを思っている。
もうすでに俺は人をひとり殺している。
名も知らぬ暗殺者だったが、魔術があれば簡単に人を屠れることもわかっている。
睨み上げた。
男は一瞬竦んだように見えたが、すぐに歩み寄ってきて顔面に蹴りを入れてきた。
「なんて目をしやがる。それがこれから世話になる家の主への態度か? ああん?」
誰がそんなことを頼んだ。
エルマが独断でやったことじゃないか。
そう言ってやりたいが、俺の口は塞がれていた。
引き倒されて、泥の中に顔を突っ込んでいた。
そこでやめればいいのに、男は頭の上に足を置き、ぐいぐいと泥にめり込ませようとする。
俺は息ができず、さらに口に入ってくる泥と蹴られて切れた口の中の血が混じり、とてつもなく不快な思いをしていた。
「やめて! お兄ちゃんをけらないで!」
俺が頭を踏まれて死にかけているのを見て、さすがの妹も黙ってはいられなかったようだ。
涙声で男の足に縋りつき、足をどかそうとしている。
やっぱり優しい子だな、と思ったのも束の間。
俺の頭から足がどけられ、次に妹の呻く声が聞こえた。
俺の後ろの方からバシャンと、泥をはね上げる音がする。
何が起こったのか容易に想像がついた。
この男、五歳の少女にまで蹴りをくれやがった。
殺すしかない。
俺はこの世界に来て、初めて殺意を覚えた。
顔を拭いながら立ち上がる。
ぺっと口の中の泥を吐きだし、妹をかばうように立つ。
「これでわかったか? どちらが上か」
ああ、わかったよ。おまえが下だ。
火の魔術。
この家ごと燃やし尽くすような炎も、今の俺ならできる自信がある。
たとえ雨だろうが、すべて燃やし尽くすまで負けない火力を練りだすことができる。
「衣食住の保障をするのはオレだ。おまえらは黙って従えばいいんだよ。それとも逃げ出すか? おまえらにここ以外で助かる道はそうないぞ?」
手を持ち上げようとして、はたと止まった。
きっとこの男を殺せば、俺たちは人生を棒に振ることになる。
五歳児がふたりで、誰の庇護もなく生きてはいけない。
いや、違う。
まだ誰の庇護もなしに生きていける力を持っていない。
俺たちはのうのうと屋敷で生きてきたのだ。
これから必要になるのは忍耐と、生き抜くための力だ。
魔術を覚えたときのような興味本位からとは根っこが違う。
生きねば、殺される。
この男の容赦のなさにそれを思い知った。
俺はまだいい。
本気で蹴られようが、身体にまとった魔術が肉体を強化して内臓が壊れるとか骨が折れるまでには至らないからだ。
しかしリエラは違う。
リエラの体は平均的な五歳児のままだ。
お尻を出してぶりぶり言っている年齢でもある。
ここ以上の悪環境で無事でいられる保証はない。
俺の中にリエラを放り出すという選択肢はない。
リエラがいるからこの世界に意味があるのだ。
リエラを捨てひとりで生きていく人生はもう、アルシエルの人生ではない。
俺とアルシエルは協力していかなければダメだ。
そのために、まだ誰かの庇護下にいなければならない。
力をつけるのだ。
誰にも暴力で押さえつけられない――押さえつけさせないくらいの力が必要だ。
俺は唇を噛みしめた。
この口惜しさは一生忘れまい。
これは俺自身が弱い証でもある。
「す……みません、でした、旦那様」
俺は頭の中で、ナルシェのいつもの態度を思い浮かべていた。
あれほど完璧なメイドはいなかった。
こちらの邪魔はせず、黙って意図を汲む。
そして心のオアシス。
俺がこの男の心のオアシスになる気はさらさらないがな。
最後には傷つくような別れ方をしたが、ナルシェだって人の子だ。
誰しも怖いと思う感情はある。
真っ暗で死体がふたつ倒れていて、そこに俺が居合せたら、勘違いだってするだろう。
そう思うと胸につかえていたしこりが解けていくように思えた。
俺が誰かにおもねるための手本は、やはりナルシェしかいない。
「どうか、ぼくたちを助けてください。なんでもいたします」
「ほう、殊勝になったな。おまえは頭がいいらしいな。魔術も使えるのだろう?」
「はい。使えます」
「どのくらいできる。気を抜いたところに後ろから魔術で殺されては堪らないからな。程度を知っておく必要がある」
「初級魔術なら、一通りできます」
「簡単にやってみせろ」
「はい」
俺は痛む頬を我慢して、手に小さな火の玉を出した。
素直に全力を見せる必要なんてない。
能ある鷹は爪を隠す。
この男に俺の持つ魔術が脅威と判断されたら、おそらく殺されるか売られるかのどちらかだ。
リエラとセットにはならないだろう。
だから、日常使えるが脅威ではないと男に思わせなければならない。
火の魔術は手に作った瞬間、大粒の雨で消えてしまった。
それを見て、男はなんの疑いも抱かずに嘲笑った。
「ははは! 魔術師ってやつをこの目で初めて見たが、さすがにガキだな。クズみたいな魔術しか使えねえ! おまえ、わかっているだろうがその力をオレの役に立てろよ? それができなければおまえの妹はどうなるかわかるだろ?」
男は笑い、俺に枷をつけた。
リエラという枷だ。
それは最初から覚悟の上だった。
リエラの負担をいかに減らし、俺へと暴力が向かうように仕向けるかが問題だ。
「あっちの納屋が今日からおまえらの住む場所だ。明日は朝から家の前に立ってオレを待ってろ。さっそく仕事を与えてやる」
「はい。ありがとうございます。屋根のある場所を与えてもらえるだけで、感謝の言葉もございません」
ちょっと卑屈すぎたか? と思ったが、どうやら男は満足がいったらしい。
高笑いとともに扉を閉めた。
明かりも何もない。
俺たちは打ちひしがれている。
リエラは起きるそぶりを見せないので、俺が支えて立ち上がらせた。
小さく嗚咽を漏らしている。
足がまともに動かないようで、俺はリエラを支えて納屋に転がり込んだ。
中は埃と枯草と、なにやら糞の臭いがしたが構わなかった。
それよりもリエラの容体だ。
床板に着ていたローブを敷くと、リエラをそっとその上に寝かせた。
リエラはあばらのあたりを抑えて苦しそうにしている。
俺が手をどけて触診してみると、一か所だけ骨が凹んでいた。
骨折しているのだ。
パニックになりそうな頭を何とか冷静に保って、俺は頭をフル回転させた。
このままではリエラは危険かもしれない。
いまからあの男の元に戻ってリエラが危険だと告げても、死ぬならそれでも構わないと鼻であしらわれるか、蹴りのひとつでも飛んでくるだろう。
俺が何とかしなければいけない。
俺しか、リエラを守る人間はいないのだ。
俺にできること。あまりない。あるとすれば、魔術。
魔術は万能だ。
その中でも治癒魔術は、優れた人間なら体の欠損部でも治してしまうらしい。
異世界ぱねえと思ったものだが、まだ覚えるには早いと後回しにしていた。
なにせ屋敷ではほとんど怪我をすることがないのだ。
使う機会に恵まれない魔術は習得の優先順位が自然と後にやられてしまう。
それでもいま、治癒魔術を使うしかない。
以前、庭に巣を作っていたアリに魔力を流したことを思い出した。
そのアリは、魔力の保有限界量を超えてプチッと破裂した。
体内に直接魔術を流して治癒をするというのはかなり難しいのだ。
人の体に流してもうまくいかないとプチッとなってしまう。
血管と筋繊維、神経がプチッとなる様を想像した。
想像しただけで嫌なものだ。
なんでいまそんなことを思い出したんだよ。
最悪だ、俺……。
その難易度ゆえに、治癒魔術ができるだけでひと財産作れてしまうのだろう。
かつてナルシェが教えてくれたことがあった。
あたしにも魔術の才能があったらよかったんですけどと、苦笑いだった。
ああナルシェ。
君の膨らみかけの胸が恋しいよ。
現実逃避もそこそこに、俺は治癒魔術をやるしかなかった。
いきなりリエラで試すのは頭の足りてないやつのすることだ。
まずは自分の体で実験して、魔力の流れを掴まなければならない。
リエラの苦痛が長引くが、最終的に痛みを取り除くためにすることだ。
我慢してもらう。
俺の体は、腹部に鈍い痛みがある。
あと、顔の左半分を蹴られて熱を持っている。
どちらも軽い痣になるくらいだが、手を当てて探ってみると魔力の乱れが発生している。
リエラの患部に手を当てても、魔力の乱れを感じた。
魔力は血液のように体を流れている。その滞りが怪我や病に繋がる。
その逆の場合もある。
脳卒中というものがあるように、魔力が滞ると体に不調を起こす。
体のつくりと魔力は密接に絡まっている。
それこそ神経組織と同じくらいに。
この流れの淀みを正し、欠損部をこちらの魔力で補填することで治癒魔術は正しく働く。
原理はわかっている。原理は。
ただこの世界の治癒魔法は、ファンタジーによくあるように光をぱあっと当てて治るような、簡単なものではなかっただけだ。
なんでそんなところばかり科学的なんだと思う。
治癒魔術は難しいがゆえにひと財産、というのも難しからぬことだ。
蹴りを受けた自分の腹部に手を置く。
もし失敗すれば、内臓がミキサーにかけたみたいにぐちゃぐちゃになる。
それぐらいのリスクを負わずして高等魔術など覚えられようもない。
失敗したら、妹と一緒に朝になったら死ぬ運命だ。
それもいいなと思った。
手を当てると、だいたいの怪我の様子が分かってくる。
打撲。内出血。内臓には特に影響はない。
魔力を第三の手の様に伸ばし、体の中を探る。
なんだか体の中に手を突っ込んでいるような感覚があって気持ち悪い。
内出血の部分に魔力を少しずつ流す。
細胞の修復。
意識的にそこまでミクロな世界で治療を行っているつもりはないが、魔力はイメージ通りに、そこまで干渉できる。
ゆっくりと滞りを失くしていく。
手元に淡い緑のような黄色の光が発生していた。
これが治療魔術の効果らしく、十分ほどかけて完治させた。
「ふぅ……」
軽く疲れてしまう。
集中力と神経を研ぎ澄まして初めてできる作業だった。
でも、成功した。
それが何よりの成果だ。
顔にも手を当てて治療を試みる。
今度は半分の時間で治すことができた。
痛みも熱も引いている。
「よし、リエラ、俺が絶対に治すからな」
気合を入れて治療に入る。
リエラの服をめくり、患部に手を置く。
息を整えて、魔力を込めた。
折れた骨は三センチくらい。
内臓は傷つけていないが、内出血はしている。
まずは骨を結着させて内出血の腫れを取っていき、最後に魔力の滞りを少しずつ失くしていく。
妹をぷちっとしないために、俺は持てる魔力と集中力を振り絞った。
三十分は経っただろうか。
長いオペの果てに、俺は額の汗を拭った。
手術は成功である。
やりました! やりましたよ先生! ぼくはりっぱなおいしゃさまだあ!
いもうととおいしゃさんごっこ!
……脳みそが溶けそうだ。
成功したから冗談みたいなことを考えられるのであって、もし失敗してリエラをぷちっとしてしまったら、俺はさっき頑張って治した自分の体もわざとぷちっとして一緒に死ぬ覚悟をしていた。
今度から魔術で繊細な操作も訓練しよう。
リエラは痛みから解放されたような穏やかな顔をして、すうすうと寝息を立てている。
俺はやり遂げたような顔をするが、すぐにぶるっと体を震わせる。
濡れたままの恰好で、いつの間にか体温が下がってしまっている。
俺は一度雨の中に出て、自分の着ているものに水魔術をかけて泥を洗い流した。体に付いた泥を靴の奥の隅々まで水魔術で落とすことができる。
納屋の中に戻ると、今度は火魔術と風魔術の応用でドライヤーのような熱風を作り出し、服を乾かしていく。
そこで失敗したことに気づく。
リエラの泥汚れも落とさなければならない。
考えた末に、リエラを抱き上げてもう一度雨の中へ出た。
火魔術を使って体に当たる雨を温かくし、同時にリエラの服に水魔術をかけて泥を洗い流す。
納屋に戻って服から水気を飛ばすと、俺もリエラの隣でゆっくり眠ることにした。
体からごっそりと魔力が抜けてしまった。
魔力槽を限界まで使うと容量が少しだけ増える。
屋敷からこちら、ろくな訓練をしていない。
訓練はできるだけ毎日行ったほうがいい。
ならば今日から再開しよう。
今日という日を忘れないために。
俺はぐったりして気を失うまで、魔力を練っていた。
アルは 治癒魔術 をおぼえた!




