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そして翌日、
颯空は父に連れられ神社に来た。
颯空の母方の祖父母や児童相談所、
弁護士が間に入り、これから離婚と
親権について協議が行われていくという。
無地の白いTシャツにジーパンを履き、
昨日までとは別人の装いをした颯空。
今から髪を切りに行き、
綺麗に伸びていた髪は
ヘアドネーションをするという。
父は一通り状況を説明し、
深々とお辞儀をして帰って行く。
振り返って笑顔で手を振る颯空の顔は
澄み渡る空のようだった。
美青「いい顔してる。よかったね…!」
叶実「あの母親は一筋縄ではいかないわよ。
父親は親権争いで相当揉めると思う。
でも、目に強い意志を感じた。あの人なら
大丈夫。きっと二人の望む未来が切り開ける」
親子の背を見送ってから、
二人で一つ、絵馬を書いて絵馬掛けに結んだ。
一番高く目につくところに。
絵馬には
『ありのままの颯空くんでいられますように』
と、余白がないくらいに大きく書いた。
颯空が自分らしく自由に
のびのびと生きていけることを願って。




