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あーかい部! 32話 快眠チャレンジ

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。



3度の飯より官能小説!池図女学院1年、赤井ひいろ!


趣味はケータイ小説、特筆事項特になし!

同じく1年、青野あさぎ!


面白そうだからなんとなく加入!同じく1年、黄山きはだ!


独り身万歳!自由を謳歌!養護教諭2年生(?)、白久澄河(しろひさすみか)



そんなうら若き乙女の干物4人は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「ごめん、待っ……、


「どうしたあさぎ?何か……




あさぎとひいろがドアを開けると、中ではきはだは机に突っ伏していた。




「……静かにしないとだね。」


「しばらく寝かせといてや




「その必要はない。」


「「おおっ!?」」




微動だにせず頭を突っ伏したままきはだが会話に参加した。




「きはだ起きてたんだ……。」


「というか寝れぬ。」


「寝れない……?」




きはだがだるそうに頭を起こした。




「授業中はそんなに眠そうじゃなかったよね?」


「そりゃ耐えてたからねぇ。」


「ここで少し寝ていったらどうだ?」


「で、この通りよ……。」


「寝れないのか……。」


「眠いのに寝れぬ……こんなの生殺しだぁ。」




きはだは再び机に突っ伏した。2人に顔は見せていないが恐らく酷い顔をしていてるのだろう。




「……よし、今日の話題は決まったな。」


「そうなの?」


「ああ。ズバリ、『快眠チャレンジ』だ!!」


「おお〜。」


「2人とも頼んだ……、」




「まずは色々試してみるか。……きはだ。」


「う"ぇぇ……?」


「羊を数えるんだ!」


「もうやった。」


「ダメだったか……。」


「何匹まで数えた?」


「1000匹で心が折れた。」


「数え過ぎだろ……。」


「よし!じゃあひと工夫加えてみよっか。」


「あさぎ何か思いついたのか?」


「うん。今度は心が折れないようにみんなで数えよう、交代で。」


「確かに複数人でゲーム感覚でやれば続けられそうだな。」


「じゃあ行くよひいろ、羊が1匹羊が2匹!」


「それアリなのか……羊が3匹羊が4匹羊が5匹。」


「……羊が6匹。」


「羊が7匹羊が8匹!」


「羊が



・・・・・・。



「羊が324匹羊が325匹……、」


「羊が326ぴ




「何してるの……。」




「あ、白ちゃん。羊が327匹。」


「羊?」


「きはだが眠れるようにみんなで羊を数えてるんです羊が328匹羊が329匹羊が330匹。」


「ど〜せなら楽しくやろって2人が……羊が331匹……、」


「それ逆効果じゃない?」


「「え?」」




今回の記録 331匹。




「ターン制にして羊の数までランダムにしたらかえって頭が冴えちゃうじゃない……。」


「お目目ギンギンだぁ……う"ぇぇ……。」


「すまない、きはだ……。」


「途中で心が折れないように色々盛ったのが裏目に出ちゃったか……。」


「提案した人もはや確信犯でしょ……。」


「目がぁ、目がぁ……!」


「きはだちゃんお目目バッチバチじゃない。」


「そうだ、白ちゃんは何か良い方法知らないか?仮にも養護教諭として。」


「そうだよ、仮にも養護教諭じゃん!白ちゃん先生お願いします!」


「いちいち失礼なのは目を瞑るとして、


「抜け駆けされたぁ……、」


「目を瞑るってそう意味じゃないわよ。」


「そっかぁ、これで安らかに……眠れんッ!!」


「これは重症ね……。っていうかねえ、そもそも羊数えて眠れるのはsheepとsleepが似ていることに由来した自己暗示みたいなもので、日本人にはほとんど効果がないのよ。」


「なんだと……!?」


「うわぁぁぁあ私の1000匹……!!」


「白ちゃん先生、早く眠らせないときはだが壊れちゃうよ!?」


「わかってるから、じゃあまずは人が眠いと感じるメカニズムから説明するわね。




「……が……で、


「そもそも睡眠っていうのは……、


「だから寝るのにもエネルギーが……、


「……っていうことなの。」


「だから効率的に眠るには……、あれ?」




しばらく自慢げに知識をひけらかしていた白ちゃんが我に帰ると、




「「……zzZ」」




話を聞いていたあさぎとひいろは机に突っ伏して寝息を立てていた。




「……いつの間にか寝ちゃったみたいね♪」


「わたしはッッ!!??」


「あ……。しっかり食べて湯船に浸かって寝ましょう。」


「んなこたぁ知っとるわい!!」




快眠チャレンジ、失敗……!!






あーかい部!(4)




きはだ:瞳孔

きはだ:投稿


ひいろ:お目目ぱっちりなんだな……


あさぎ:寝ろ


きはだ:酷いやい2人ともわたしを置いてった癖に!


白ちゃん:ホントよね、人がせ〜っかく知識をひけらかしてたのに最後まで聞かないなんて


あさぎ:つまらない話を聞いてると眠くなるアレを試してたんじゃなかったんですか?


ひいろ:快眠チャレンジ企画『白久澄河(しろひさすみか)のつまらない話』


白ちゃん:おい


きはだ:まあつまらなかったのは本当


白ちゃん:ほんとなら金取って講義するところをタダで聞かせてやったんだぞ有り難がらんか生徒ども


あさぎ:おおっとこれはこれは、教師様が生徒にカツアゲかぁ!?


白ちゃん:愚妹(いもうと)は黙っとれ


ひいろ:これは白ちゃんじゃなくてもモーラさんってわかるな


きはだ:お隣さんこんばんわ〜


あさぎ:こんばんわ〜!


白ちゃん:あさぎちゃんはこんなことしないわよ


あさぎ:挨拶くらいはっちゃけたって……


ひいろ:おっとこれは


白ちゃん:あ、待ってあさぎちゃんそんなつもりじゃ


きはだ:お隣さん逃げ足早すぎて草ァ!

ひいろ:プロボクサー並みのヒットアンドアウェイだな


白ちゃん:私は別にいいと思うわよ!?可愛いと思うし、うん!


あさぎ:それはそうとしてきはだ眠れそう?


きはだ:自己肯定感www


ひいろ:あさぎもあさぎでなかなか畜生だよな


白ちゃん:ああ……悪い虫に影響されてる……


あさぎ:ブゥンブン、ハロー☆

あさぎ:アンドアウェイwww


白ちゃん:モーラァ!!


ひいろ:段々手慣れてきてるな


あさぎ:眠くなってきたのでホラー映画観てきます


きはだ:人に眠れそうか聞いといて当てつけかぉおん!?


白ちゃん:ホラー映画とかパニック映画を観ると怖くて眠れなくなるわよね


ひいろ:逆に、いわゆるク○映画だと眠くなるよな


あさぎ:というわけで検証するべくお隣さんとランニングシャークを視聴します


あさぎ:[画像を送信しました]


ひいろ:一目でわかるク○パニック映画だな


きはだ:サメがランニングしてるwww


白ちゃん:なんで人間の脚が生えてるのよ…….しかも雑なCGだし


ひいろ:明日感想聞かせてくれ


あさぎ:了解


ひいろ:おやすみ


白ちゃん:じゃあ私もそろそろ寝よっかな


きはだ:待って置いてかないで




きはだ:ちくしょう寝れねぇぇえ!!

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