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ムラヤマの提案
「キャプテンと副キャプテンを入れ替えよう。」
集まった少年たちにムラヤマは開口一番そう言った。少年たちは一斉に静まり返った。
「これからはメカニシがキャプテン、」
ムラヤマはメカニシを見やった。メカニシは無感情にただムラヤマを見つめ返した。
「サイチロウが副キャプテンだ。」
ムラヤマはサイチロウに視線をやった。その顔は有無を言わせぬ厳しいものだった。
いきなりのことにサイチロウは唖然とした表情のまま、我知らず涙が溢れ出た。頬をつたう己の涙に気づいたサイチロウは雷のような劣等感と羞恥心に襲われて強くうつむいた。テケテケマンボの幻惑は一瞬のうちに消え失せた。




