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確信
焦るな。結論を急ぐな。
まだ練習を始めて初日じゃないか。そんなの上手くなるわけがない。上手くならなくて当然だ。サイチロウの適性も何もない。関係ない。
初日から結果を求められれば嫌になる。それは普通のことだ。人間として普通の反応だ。
フミタはうんうんと一人うなずいた。曖昧だった自分の思惑が少しずつ形を成してきたのだ。
だから今日は蹴らせたくなかった。初日から結果を求めたくなかった。監督に結果を見せたくなかった。
それは悪いことだろうか?間違ったことだろうか?
そうとは思えない。完全な正解ではないかもしれない。でも間違いだとは到底思えない。
フミタはそう確信した。




