前へ目次 次へ 64/239 アイコンタクト フミタが選んだのは二つ目。蹴らせない。 フミタはサイチロウの目を見つめ、首をごく小さく横に振った。アイコンタクト。そうしてすぐさま目を逸らした。 サイチロウもそれでフミタの意図を理解した。蹴るな。ムラヤマの言葉に従うな。そういうことだと。 サイチロウもフミタから目を逸らした。アイコンタクトの時間はわずか0.5秒。子供だから成せる超能力のようなもので二人は意思疎通したのだ。 さあ問題はムラヤマだ。ムラヤマをどうやって誤魔化すか。サイチロウはない頭を絞った。