前へ目次 次へ 201/239 紅のスピア タベオは戦術を変えた。人差し指の先端にハナクソをくっつけて取り出すのではなく、小指で"引っ掻き出す"という方法へとシフトすることにした。 戦術名は、"紅のスピア"。 タベオは左の鼻の穴に左手の小指を静かに差し込んだ。 (紅のスピアには弱点がある。”モノ”を掻き出すためには指をモノより奥に差し込む必要があるってことだ。) いかに小指が細いとはいえ、ハナクソと壁面とのスペースに指先を差し入れるのは容易なことではない。それをタベオは熟知していた。