19/239
監督の悩み
試合の帰り、竹生SSの監督であるムラヤマは車を運転しながら考えていた。
(このチーム強すぎて並の相手じゃ勝負にならないな。どうしたもんかな。っていうかケータとメカニシがレベチだ。あれはプロになるかもな。)
(とにかく県大会まであと3ヶ月。どうにかして力を出し切れる相手と試合をさせておきたい。このチームの全力を知っておきたい。)
(県大会優勝は当然。目標は全国。全国でもいい線いくぞこれは。)
ムラヤマは思わず口元が上がった。
(オレはすごいチームの監督をしてるのかもしれない。きっとそうだ。)
交差点で止まるムラヤマ。赤信号を見つめる。
(いや、本当にそうか?どうだろう?心配なのは守備だ。そっちは不安がある。うん。そうだった。)
(だからこそ強い相手と試合をさせたい。守備陣が全力を出さざる得ないような相手。試合の間中緊張感が途切れない相手。そうでないと見えてこない弱点が必ずある。そこを対策しておかないと。)
信号が青に変わりムラヤマはまた走り出した。




