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一点突破
ケータという強大な壁を前にして、スキヤキはない頭をしぼった。
(うーむ。)
ぽくぽく、ちーーん。
(一点突破だ!いくぜヒップホッパ!)
スキヤキはまっすぐケータの足元に突っ込んだ。
猪突猛進。壁などぶち破ればいい。破れるまでぶち当たればいい。地獄の果てまでゴーゴゴー!
ケータはぎょっとした。しかし道をあけるはずもない。自分のもとへまっすぐ向かってくるボールに向けて足を延ばした。
ボールはケータとスキヤキの間で強く交差した。そしてそれは二人のコントロール外へ弾き飛ばされた。
偶然か否か、ボールの向かう先にはベンガルがいた。ボールを大きく前方へトラップしたベンガルはそのままケータを抜き去った。
「ずるいぞベンガル!オレのボールだぞ!」
後方でスキヤキの減らず口が聞こえたが、無視した。その表情はかすかに笑って見えた。




