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オフサイド
「オフサイオフサイ。」
ウメタロウが突っ立ったままボソボソつぶやいた。タクのポジションがオフサイド(待ち伏せ防止ルール)に違反していたと責めているのだ。
「は?どこが?」
タクはすぐさま言い返した。
「え、オフサイドだと思うけどなあ。」
「どこが?全然だよね?ちゃんと見た?ホントに見た?」
「そう見えたけどなあ。」
「ケータ君、どうだった?」
「オフサイドならそもそもパス出さないし。」
「はい決まりね。オフサイドじゃないね。決まりね。」
「僕はそう見えたけどなあ。」
「2対1ね。多数決ね。」
「僕はそう見えたんだよなあ。おかしいなあ。」
「2対1ね。多数決ね。オレの勝ちね。」
「僕はそう見えたんだよなあ。僕は見えたんだよなあ。」
「オレの勝ちね。早くボール取りに行ってね。」
ウメタロウはぶつぶつ言いながらボールの元へ向かった。




