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ベンガルvsカズヤ①
ケータを抜いたベンガルの前方にはカズヤがいた。ケータと同年齢・同程度の体格であり、そしてベンガルの兄であった。
ベンガルはトップスピードのままカズヤに迫った。カズヤのすぐ後ろには赤いコーン二つで作ったゴールが見えた。
カズヤはその場で股を横に大きく広げてベンガルを待ち構えた。ディフェンスとしては最悪の体勢である。ドリブラーの動きに対応しにくいのだ。
ベンガルはカズヤの股下にシュートを放とうかとも考えたが、やめた。罠だと考えたのだ。カズヤがそのように誘導しているのだと。
しかし念のため、シュートの"振り"をしてみた。ボールに左足を踏み込んで左手をそれっぽく振り上げる。




