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君に必要なもの
「情報はどうだい?『カメリアの羽根』ってアイテムなんだけど」
一には聞き覚えのないアイテムだった。
だからと言って、すぐに切り捨てはしない、確認をする。
「……聞いたことがない。そのアイテムの情報が何かになるって言うんですか?」
「そうか、知らないのか……
このアイテムは、運を上げる効果があるんだ」
「……」
余りにも胡散臭かった、そしてその思いがすぐに顔に出た。
「いやいや、兄さん。疑ってないかい?
昔の漫画雑誌にあるような胡散臭い開運アイテムの通販みたいに思ってないかな?」
「……ソンナコトナイデスヨ」
と言うか男の例えにピンと来なかっただけだ。
一は胡散臭い動画広告だと思っていた。
「ちゃんと聞いてくれよ、これは実際にダンジョンで効果のあるアイテムの話だ」
「……!」
「要は持っているだけで、レアドロ率がアップするんだよ。
そんなアイテムなら持ってて損はないだろう?」
確かに、その通りだ。
加えて、それがあれば『ミラクルキノコ』を狙えるかも知れない。
「そんなアイテムの入手方法を教えるよ!」