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事務作業?
一は登録用紙を書きながら説明を受けた。
特段変わったことはない、
ここはダンジョンに関する情報を提供する場所であることと、
提供出来る情報には無料のものと有料のものがあること、
有料なものの金額にはバラつきがあるということだ。
「じゃあ、このリストにある素材がどこにあるかって情報はどうなりますか?」
「少々お待ちを、データベースで照合しますので」
そう言うと女性はリストを受け取り、部屋の奥にあったPCに触ってキーボードを叩いた。
と、何かに気づいて、一の方を見る。
「ちなみにですが、無料の情報はそちらのPCで閲覧することが可能です。
よろしければどうぞ」
「あ、どうも」
見ると、入り口の近くにノートパソコンがあった。
せっかくだから、暇つぶしがてら何か有益な情報はないかと探してみることにした。
口ぶりからして、データの照合には時間がかかりそうだから……
……
と言っても時間にして5分かかったか、かからなかったかだ。
具体的になんの情報が他に欲しい訳でもない一には大した成果もないまま、元の席に戻された。