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そのほうがまだいい、と一は安堵した。


別に10億円を支払わなければならないことに何ら変わりはないのだが、それでも少しづつでも支払っていけるなら希望が持てる。


ただ、少しづつと言っても、百分割の金額で1000万円だ。


今の一には果てしない金額。


本音を言うなら、いっそ一万、千円、100円……それこそ、I円単位でも細かく出来るほうが、心理的に楽になれた。


それが割合から見ては微々たる額でも、これだけ返したのだし、と自分で自分を騙せるから……


しかし、そんな一の本心を見抜いてか、瑞葉は深くため息を吐いた。


「……同じことの繰り返しになるけど、もう一度言うわ」


「え?」


と、瑞葉は一の両頬を両手で掴んだ。


まるで、母親が子供の目を見て言い聞かせるような仕草だったが、身長差で言えば逆だ。


それでも、瑞葉は真っ直ぐ一を見据えた。


「私は、不動くんなら出来ると思ったからこの話をしたの。

不動くんなら10億くらい稼げると思ったの。

だってのに……暗示にだってかかってるはずなのにどうしてそう後ろ向きなのよ?」

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